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junaida《IMAGINARIUM》

閉会前日の佐倉市立美術館「junaida《IMAGINARIUM》」展に駆け込む。会期末でも、いやだからかなかなかの盛況。作品はお目にかけていても(つい最近は伊坂幸太郎「逆ソクラテス」で)、junaidaというアーチストのことはほとんど知らないのだ。1978年生まれ、これが初の大規模個展らしい。

「IMAGINARIUM」空想の世界と現実はどう混ざり合っているのか。

精緻で自由な空想世界は、決しておとぎ話ではない。その表と裏をだまし絵のように潜ませながら進む絵物語。深読みもできる、単純にその作品に魅入られるのもいい。解放と潜考のひと時だった。

「TRAINとRAINとRAINBOW」から。
何を加える?加えない?
「HUG」から。みんな何かを抱きしめたい。
メリーゴーラウンドからの脱出?
主催・獅子大王/日時・猪月兎日夜明ケゴロ、鶏二ヨル鬨ノ声ヨリ開始/場所・栗林ウラノ野ッ原二テ  ※雷雨決行 ※ケダモノデアレバドナタサマデモサンカジユウ  トウジツハウゴキヤスイミナリデオイデクダサイ。ユウシュウセイセキシャ二ハゴウカケイヒンアリ。
「怪物園」から。
壁面のスクリーンではもぞもぞとモンスターが蠢いている。
「共鳴の広間」と銘打たれたフロアの一角は円形の幕で覆われている。
絵本「Michi」から。行く手には不思議な街の数々が待ち受けている。
絵本「街どろぼう」から。ひとりぼっちの巨人はさびしさに耐えかねて……。現代の街どろぼうは日本中の街をカオナシにするのが得意そうだ。
「はじめての夕暮れどきの」「学校の教室の窓の外の」一作品ごとに「の」で終わるポエジーなフレーズが加えられた絵本・その名も「の」から。この展覧会で一番気に入ったコーナー。
作品世界のオブジェ。
ロビーにて。記念撮影をご希望の方はここで。
エントランスを見上げるとここにも。

ミュージアムショップで先述の絵本「の」を購入。詩画集としても楽しいが、ムフフな結末がちゃんとあるのだ。展覧会は年を越えると関西方面に巡回するらしい。

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