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冬のチューリップ

アイスチューリップが見ごろというので、好天の日を見計らって婦唱夫随にて船橋市のアンデルセン公園へ。佐倉から車で約40分。何年も前にトラベラーズチョイスの「テーマパーク部門」で両ディズニーリゾートに次ぐ第3位という評価を得て一躍脚光を浴びた公園。テーマパークといっても広大な自然公園の趣で、入場料(900円)さえなければ日々の散歩に最適だ。

花音痴なのでアイスチューリップなるものを知らなかった。サカタのタネのHPによると「一度球根をポットの上に植え付けて根を成長させた後、ポットごと大きな冷蔵施設に長期間入れる。その後、冷蔵施設から取り出し自然の温度環境にすることでチューリップに春が来たと勘違いさせて花を咲かせる」ものらしい。

こういう人工的な処理を好まない向きがいるかも知れないが、そもそも観賞用の花の多くは人間の欲望のまま改良に改良を重ねて今に至っているので、その批判はいささかお門違いの気がする。遺伝子組んずほぐれつ何て、それこそどこまで恐ろしい事をしているかわかったもんじゃない。ましてやチューリップはバブル経済の生みの親。その鮮やかな色と独特の姿で古くから人の心を虜にしてきたのだ。子どもが初めて描く花の絵はチューリップかはたまた向日葵といったところか。

アンデルセンとチューリップといえば「親指姫」。あの話を自己実現のためにあきらめないことの大切さを説いたととるか、男はやっぱりイケメンよととるか。アンデルセンは容姿にかなりコンプレックスがあったようなので、そこは何かしらの影を落としていると考えるのが妥当な気がする。

カエル発見。散策路を注意して歩いていると、こういうオブジェがところどころにある。親指姫の「遍歴」はヒキガエルに始まり、コガネムシ、モグラと続き最後は王子様に。自分は何に該当するかとか考えるとなかなかにコワイ。

花はきれいだが、そこは冬なので空気は冷たい。時折太陽が雲間に隠れると、とたんに寒くなってくる。この季節はやっぱり花より陽ざしであります。


ロウバイと風車。
再現されたデンマークの農家。

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