#155 【ノンフィクション】「タクシーの初乗り運賃」

今までというか、2回目に乗った時に知った非常に恥ずかしい話である。
また、どの乗り物においても料金が発生する事は昔から知っている。そこまで無知では無いと言う事は予め理解しておいて欲しいところではある。
タクシーに関して正直言うと、そこまで深く関わりがある訳では無い為、最近になってそういう事だったのかと腑に落ちた。それはタクシーの初乗り運賃である。
初めて初乗りという言葉を知ったのはゲームの世界で、タクシーに乗る際に「初乗り710円です。乗車しますか?」というセリフをきっかけに知る事になった。
現実世界でも街中へ行けばタクシーに乗る機会があるのだろうが、東京住まいでも無ければ車に乗れば必要ない場所に住んでいた為、タクシーに乗る機会は無かった。

しかし、中学2年全体で東京の街並みを理解しようという試みで東京班別学習という修学旅行が存在していた。予め班ごとに計画したスケジュール通りに行動し、集合時間まで自由に東京を見学していたのだが、思っていたよりもタイトなスケジュールであった為に集合時間まで時間が押しており、タクシーに乗らなければ間に合わないという位切羽詰まった状態だった。さすがに遅刻したらこっぴどく叱られるだろうと思い、初乗り500円ほどのタクシーに乗車し、なんとかギリギリ集合時間に間に合った。ギリギリという事もあり、とりあえずタクシーの運転手に提示されたお金を渡して下車する気持ちで精一杯だった為、いくらだったのかは覚えていない。それよりも遅刻せずに中学の先生から叱られずに済んだという安堵の気持ちの方が大きかった。

その修学旅行で初めてタクシーに乗った訳だが、再び乗車する機会があった時に初乗り510円とビタ貼りした紙がタクシーの後部座席に掲載されており、「確かタクシーに乗るのは2回目だな。」と思いながら今回(2回目の乗車賃)はいくらになるのかと思い、予め聞いた。すると、運転手から「お兄ちゃんはタクシーに乗った事ないの?」と言われ、「2回目です。」と答えたら、少し馬鹿にされたような顔ぶりで「今乗ったばかりだから、そりゃ分からないよ。ここにメーターがあるから、降りる時にこのメーターをみてお金を払ってね。」と言われたが、その当時の自分は本当に無知だった事もあり、「どのペースで上がっていくのですか?」といういかにも頓珍漢な質問返しをし、多分内心では「この子馬鹿だなあ。」と思われていたのだろうが、タクシーについてざっと概要を説明してもらった。その説明をされた後、とてつもなく辱めを受けたかのように顔を赤らめて、下車して運転手に乗せてくれたお礼を言う為に顔をみるまで目を合わせなかった。

つまり、何が言いたいのかと言うと「初乗りと言うのは初めて乗った時と2回目に乗った時の運賃が違うのでは無く、毎度タクシーに乗る際の最小運賃(初乗り金額が500円だった場合)が500円スタートで乗った距離に応じて乗車運賃が大きく変動する」というものだった。

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