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501XXのバックポケットはリベットを守るために大外周りに縫われていた!?

ジーンズのバックポケットに時々見られる
左右非対称の縫い上がり。
画像のアップ部分の箇所です。

先日お客様からの質問で「これなんですか」
と言われました。

501XXのポケットは二重で縫製されて
います。このポケットを縫うときは
まず外側を縫い、そのまま生地の向きを変えて
一気に内側も縫い上げます。

そう
一筆書きのように一気に縫いきるんです。

隠しリベットが存在した1964年頃までは
外側を縫った後、内側を縫い始める際
少し大回りに生地を回転させていました。
その理由は隠しリベットを避けるためです。

それゆえにポケットの縫い始め(左側)と
外側から内側に縫い変える(右側)部分は
左右非対称になるんです。

とはいっても当時のアメリカ。
このリベットを避ける部分は千差万別。
全く避ける感じさえないまま縫われている
物も数多くあります。

ですがこれは501XXの代表的ディテールでも
あるので、この時代のジーンズに
オマージュを捧げている国産ジーンズには
必ずといっていいほど表現されている
ディテールになるんです。

ですからBIG E以降の501にはこのディテールは
存在しません。

リーバイス社は隠しリベットの伝統を守るため
多少の面倒があっても縫い方を工夫して
「リベット」という財産を大事にしていた
ことがわかりますよね。

501XXにはこんなディテールが他にも
沢山あって眺めていても面白いです^ ^

今日はお客様の質問に合わせて
少しその謎に応えてみましたm(_ _)m

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