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デニム生地は綾織の織り方で色味が変わる!?

今日は綾織について調べていました。
デニム生地には経糸が緯糸を2本超えて
一本潜る「三つ綾」と呼ばれる綾織と
経糸が緯糸を3本超えて一本潜る「四つ綾」と
呼ばれる2種類が使われています。
一般的に四つ綾の生地を日本ではツイルと
呼んでいます。
※ちなみにツイルとは綾織のことなので
広い意味では三つ綾も四つ綾もツイルです。
 ※経糸(縦糸)緯糸(横糸)

どう違うかというと。
まず色味。
デニム生地は一般的に経糸がインディゴに染めて
あり、緯糸は白糸か多いです。
その露出面積が違います。

綾織の組織をマスに見立てると、
縦横6マスの36マスで考えた場合。
三つ綾は経糸24マス 緯糸12マスになります。
四つ綾は経糸28マス 緯糸8マスになります。

そうなんです。四つ綾の方が経糸露出が高い為
同じインディゴ染の糸を使ってもより濃く
見えます。

生地の裏と表では逆の現象になっていますから
デニム生地の裏地は白っぽいわけです。

ここで感の良い方はお気付きですか?

四つ綾はジーンズ生地によく使われ


三つ綾はワークパンツに使われているんです。

同じブランドでもワークパンツの方が色が
明るいと思ったことはないですか?
それは緯糸(白糸)が多く見えているから
ジーンズ生地より薄く感じるんです。

そしてジーンズの四つ綾の方が糸の本数を
多く飛ばしているため、柔軟性に富んでいて
柔らかいんです。

ワークパンツの方がジーンズより柔軟性を
感じないのは綾織の組織が違うからなんです。

デニム生地としてはライトオンスで細い糸を
使う場合は三つ綾を使う傾向にあり、
ジーンズのように糸を太く、オンスを重く
するには四つ綾を使うと言ったことのようです。

たしかに太い糸を三つ綾のように詰めて織ったら
固くなり柔軟性が失われるような気がします。

逆に細くてライトオンスな糸を四つ綾で織ったら
グズグスになり、耐久性に問題が出るんだと
勝手に解釈しています。

おそらく当時は労働者の使用用途に応じて
ワークパンツ系の三つ綾と
ジーンズ系の四つ綾を使い分けて
いたのではないでしょうか。

でもこの綾の組織があるからこそジーンズは
独特の色落ちをして皆に愛されるのですから
知識として知っていると楽しいかもしれません。

ちなみに三つ綾は別名「2/1綾」ニーイチ綾
四つ綾は別名「3/1綾」サンイチ綾と呼びます。

ジーンズ屋さんで
「このワークパンツはニーイチ綾ですか」
なんて聞いたらびっくりされるかも😳

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