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飛行機でのエピソード#4 謎の外国人

 機種にもよるのでしょうが、着陸前の映像がテレビ画面に大きく映し出される場合があります。出張帰りに飛行機も、そんなタイプの飛行機でした。

 飛行機に乗り込んだ頃は夕暮れ程度でしたが、着陸するころは、すでに日はどっぷりと沈んで、外は夕闇です。空港近くまで来ると、空から見える街の灯りが「お帰りなさい」と言っているようで、少しだけ癒されます。間もなくして、無事に着陸しました。今はコ〇ナで、着席ランプが消えても、一斉に立ち上がることは禁止されていますが、以前はランプの消灯の音が鳴ると同時に、一斉に立ち上がって手荷物を棚から降ろし始めたものでした。

 この日の出来事は、滑走路からタラップへ向かう途中で起きました。着陸して駐機場へゆっくり向かっている時に、左側の先頭の席の客が、何やらゴソゴソ荷物を探し始めました。少しすると、お目当てのモノが見つかったようで、それを両手に持って、駐機の指示を出している係の人の動作をマネし始めました。最初は何やってるんだろうと、その客の行為の意味が分かりませんでしたが、たまたま目に入った駐機係の人の映像とシンクロしているので、やっと意味が分かりました。

 遠目なので確信は持てませんが、外国人旅行者のようでした。その客は、自前の団扇うちわみたなヤツを携帯しているようでした。また、駐機係に似るように、ツバ付きの帽子(キャップ)まで被った熱の入れようでした。無事に駐機が完了すると、駐機係と謎の外国人のお仕事も終了です。その旅行者は、何事もなかったか自前の駐機グッズをさっさと片付けてしまいました。

 趣味は人それぞれですが、リアルタイムでシンクロした駐機係の物マネは初めてでした。皆さんは、こんな人に遭遇したことはありませんか?。

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