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『P.S. I LOVE YOU』は、ビートルズの歌のタイトルです。このタイトルを直訳すれば、”追伸 愛してます”みたいになります。おそらく、恋人との手紙のやりとりの最後に、さりげなく(?)書くのがラブレターの作法なのかもしれません。

ところで、この”P.S."は、ピリオドを省略してPSとも書きますが、これは追伸 ついしんを表す英単語”postscript”を省略したものです。”post”は、”最後に”とか”あとで”の意味があり、”script”は”書くこと”や”書いたもの”を意味します。つまり、”最後に(追加で)書いたもの”と言うことで、”追伸”となります。

私は知りませんでしたが、『P.S. アイラヴユー』という小説があるようです。オリジナルのタイトルは、”PS, I Love You”で、アイルランド出身の女性作家セシリア・アハーンさんの恋愛小説です。なお、日本語版の訳は、林真理子さんが担当しています。この小説はアメリカで映画化され、映画の原題は『P.S. I Love You』となっています。

追伸の本来の役割は、(紙の)手紙で書き忘れたことを付け加えることです。長々と書いた手紙を書きなおすのが面倒なので、追伸は意味がありました。しかし、メールでメッセージを送れる現在、文章はキーボードでいくらでも編集できるので、追伸の必要性がなくなりました。

ところで、PSという英語の省略は、別の意味でも使われます。マンションの間取り図をよく見ると、PSと記載されている場所があります。答えを先に言いますが、これはパイプスペース(Pipe Space)の頭文字をとった略語です。このPSは、水道やガスなどの配管が通っているスペースのことです。

英語ではなく、ドイツ語でもPSという略語が使われます。このPSは、馬力を表すPferdestaerkeの略語になります。前半のPferdeは馬で、後半のStaerkeは力なので、併せて”馬力”となります。最近はあまり見ませんが、昔はブルドーザやホイールローダなどの重機の馬力表示に使われていました。

書かれている状況で意味の違いは理解できますが、PSには1)追伸、2)パイプスペース、3)馬力、の3つの意味があります。

PS この記事を書き終わった後で、PSにはもう一つの意味があることに気付きました。それは『プレーステーション』です。私はテレビゲームをしないので、気付くのが遅くなりました。

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