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実録 特殊詐欺未遂

特殊詐欺は、被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込その他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の一種です。昔は『オレオレ詐欺』が代表的でしたが、手口が段々と巧妙になり、預貯金詐欺・キャッシュカード詐欺盗・架空料金請求詐欺・還付金詐欺・サポート詐欺などと、バリエーションが拡大しています。これから書く話は、父から聞いた父の友人の実話です。多少脚色していますが、ほぼ真実です。

昼下がりのある日、一本の電話が”父の友人”(以下、友人)の自宅にかかってきました。「もしもし、突然の電話で失礼します。こちらは○○さんのお宅で間違いないでしょうか?」。「はい、そうですけど・・・」とその友人が応えました。「たいへん申し訳難いのですが、息子さんが交通事故を起こしてしまいました」。「そうなんですか?。それで・・・」と友人が聞くと、電話の主は「実はお相手の方との示談交渉の最中で、同僚である私がお電話差し上げたのです」と言いました。

「ところで息子は、今どこにいるんですか?」と聞くと、「息子さんは事故処理のため、警察官と現場検証をしています」と言いました。そこで友人がおもむろに口を開きました。「うちの息子は夜勤明けで、いま二階で寝ています。ところで、事故を起こした息子さんは誰の息子さんでしょう?」。このあと、電話はガチャ切りされたそうです。

この話を教えてくれた父は、「うちにも電話がかかってこないかな~」と嬉々として話していました。この実話は20年以上前の話ですが、いまだにこの手の詐欺はあとを絶たないようです。NHKのWEBサイトでも注意喚起が行なわれています↓↓。

私は実家に電話する際には、わざと「オレ、オレ」と言うようにしています。そうすれば、本当の息子と偽物の息子が区別ができるからです。こんな話を書いている私も、そろそろ”ダマされる年齢”です。気を引き締めなければ!

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