レキシは夜つくられる

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大芸術家の恋愛遍歴! ピカソと七人の女性たち

二十世紀を代表する、大芸術家として知られるパブロ・ピカソ(一八八一-一九七三)。スペインに生まれ、生涯のほとんどをフランスで過ごしたピカソは、その生涯に七人の妻・恋人・愛人を持った(もちろんワンナイトラブはカウント外)。

最初の恋人は人妻
青年時代のピカソは、親友が失恋で自殺したことの衝撃から、「青の時代」と呼ばれる陰鬱な作品群を制作し、貧窮にあえいでいた。その時期に出会ったのがフェルナンド・オ

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ディルドの歴史と怪僧・道鏡

読者諸姉は、ディルドとバイブの違いについてご存じだろうか。動力付きで振動などの動きをするものがバイブ、動力のないものがディルド(張型)である。

ディルドの歴史
バイブの発祥は十九世紀ヨーロッパであるが、ディルドは当然それ以上の歴史を持つ。確実なのは、三世紀の中国(三国志の時代)の呉で、水牛の角を利用した張型が作られるようになったという話だろうか。
旧石器時代の遺跡からは「石棒」と呼ばれる、石でで

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実在した「ワンダーウーマン」たち! マーストン教授の秘密

二〇一七年に大ヒットした映画『ワンダーウーマン』。DCユニバース(アメコミでは会社ごとに一つのユニバースを共有するので、同一世界でたとえばスーパーマンとバットマン、アベンジャーズとXメンが共演する)最強の女性ヒーロー(ヒロイン)であり、世界初の、コミック界におけるスーパーヒロインである。
その原作者であるマーストン教授は、フェミニストでポリアモリスト(後述)であった。そしてその周囲には、まさしく「

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愛のコリーダ! 阿部定事件

「愛のコリーダ」という映画をご存じだろうか。一九七六年に後悔された日仏合作映画で、監督は大島渚。実際の事件をモチーフにした作品で、無修正のセックスシーン(日本公開版では修整)が話題を呼び、ムックが「わいせつ物」とみなされ、監督と出版社社長が起訴される(最終的に無罪)など、多くの話題を作った作品であった。

阿部定(あべさだ)事件とは
この映画のモチーフである「阿部定事件」について、読者の皆様はご存

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紫式部も被害者! セクシャル・ハラスメントだらけの『源氏物語』

今回は暗い話になるが、ご了承いただきたい。
ハリウッドではじまった、「me too」運動をきっかけに、
「セクハラに対し沈黙しない」
運動が巻き起こり、日本でも官僚や芸能人によるセクハラが次々と告発されている。特にテレビ朝日の女性記者が、財務省の事務次官にセクハラを受けた事件では、「官僚」「マスコミ」「政権与党」「野党」の全てに、人権感覚がないことが明らかになるという絶望っぷりである。
そもそも「

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「受け」か「攻め」か、それが大問題! 古代ローマの同性愛事情

キリスト教的にはローマは「頽廃の都」とされたが、男性同士の同性愛が流行していたことも、その一因である。キリスト教の同性愛嫌いは、ユダヤ教にまで遡るが、その話はまた別の機会に。
しかし実は、ローマで流行していたのは、我々の知っている「同性愛」ではなかったのである!

我々の文化で言う「同性愛」は、同性同士が真摯な(まあそうでないことも多いが)愛情に基づき、対等な(もちろんそうでないことも多いが)関係

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これが真実のマゾだ! マゾッホの奴隷契約書

かつては隠微な趣味であったSMも、「ライトSM」の登場で、今ではすっかりファーストフードな感覚でお試しできるものとなった。しかし、歴史上に登場するSM趣味者たちの生涯は凄まじい。今回は、「マゾ」の語源となった作家、マゾッホの生涯を追ってみたい。

マゾッホは十九世紀のオーストリアの作家で、小説『毛皮を着たヴィーナス』などの代表作があるが、作品よりは本人の性癖で、歴史に名を残した。
マゾッホの異常性

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のぞき・レイプ・浮気! でもイケメン神様だから無罪!

いきなり過激なタイトルで、驚かれた読者の方もいらっしゃるであろう。しかしこれから紹介するこの神様のエピソードは、正式な歴史書である『日本書紀』をはじめとする記録集に、厳然と記録されているのである。

その神様の名前は、倭大物主櫛甕魂命(ヤマトオオモノヌシクシミカタマノミコト)、通称大物主(オオモノヌシ)神。奈良県の三輪明神に祀られている神様である。国造りの神である大国主神の分霊であるとも言われてい

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「あたしおかあさんだから」! イタリアの女傑・カテリーナ・スフォルツァ

子供向け番組「だい! だい! だいすけおにいさん!!」で流れた曲「あたしおかあさんだから」の歌詞が炎上したことがある。作詞は絵本作家ののぶみ氏で、歌詞は引用するとJASRACがうるさいので各自検索していただきたい。
ざっくりまとめてしまえば、
「あたしおかあさんだから、子供のために色々ガマンしてるけど、でも幸せ!」
みたいな内容の歌詞である。
正直言って、「おかあさん」に無限の自己犠牲を求め、しか

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江戸を生きた男装っ娘・竹次郎こと『たけ』

この連載では、江戸時代のことを基本的に
「民衆にとっては、性の解放された住みやすい時代」
として描写してきた。もちろんウソを書いてきたわけではないが、そんな概念でひとくくりにするには、江戸時代は長いし日本は広い。
ということで今回は、江戸時代に生きた、あるLGBT(?)の生きづらさについて語ってみたい。

『藤岡屋日記』と呼ばれる文献がある。幕末に、古書店主兼情報屋として生きた、藤岡屋由蔵の日記を

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