傷痕には思い出も刻み込まれる

今回の冬(というのは去年の冬の開始から今までという意味)、前回までと住環境が変わってなのか年とともになのか、異常に寒さを感じるようになり、貼るホッカイロにだいぶお世話になりました。
あれ、1枚貼るだけで、体感温度が全然違いますね。

貼る場所にもコツがあるらしく、ツボとか、体の血管が集まる場所、特に動脈が表皮近くなる場所に貼ると、その下の血管を流れる血液が温められ、温められた血液がめぐることによって全身が温まるという仕組みらしいです。
具体的には、腰の下の方とか、肩甲骨の真ん中とか、おへその下あたりとか。
貼るホッカイロにはそんな科学が秘められていたのか……!と驚きでした。
貼ったところからじわじわあったかいのが広がるんだろうな~くらいに考えていた自分の浅はかさにも驚愕しました。

そんなわけで。毎日のように貼るホッカイロを貼っていたところ、なんとからだにちょっとした痕みたいなのがついてしまったのです。
いわゆる低温やけどの軽いやつみたいなの。
そんなわけで。そこに貼るのはやめました。


この痕を「あ、これはホッカイロ貼りすぎてできたやつだ!」って夏とかに思い出すんだろうな。
例えば、子どもの頃海で転んで出来た膝小僧の傷の潮の香りとか、犬に噛まれて出来た痕の大泣きした涙の味とかみたいに。
武士の刀傷が勲章になるような、そこまで大げさではないけれど、常に自分と一緒に行動する自分の体の傷や痕には、思い出が刻み込まれますね。
いい思い出も、悪い思い出も。

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