雲の上の存在 ということ
天才、という概念は曖昧なものでしかない。人々は「よくわからないけど能力が高く、自分にはとても再現できなさそう」な人の事を天才と呼んで逃げる傾向にある。その方が楽だからだ。
つまり、昼間まで惰眠に明け暮れて、ようやく起きたかと思えばイカ臭い部屋に引きこもって液晶に張り付く生活をしている、今までのその時間を全て有効に使っていたとしても果たして彼に届くのか、その距離はどれくらいなのか、それを想像することさえままならないという事実に向き合いたくないからだ。
人は優秀な人間を天才に