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どうしても許せない種類の人


私は好き嫌いが激しい方ではない。

だから、
誰かのことを激しく嫌うことも、
あまり、ない。

ただ、
どうしても許せない種類の人間がいる。

それは。

正論を並べ立て、
自らの正義を振りかざす人たちだ。

この種類の人たちに関しては、
私に実害が及ばなくとも
無性に苛立ってしかたない。

声が届かないほど遠い存在の人であっても、
ひと言もの申してやりたくなる。

正義を持つこと自体は悪くない。

そうではなく。

自分の正義を押し付けることや
自分のそれ以外を認めないことに
嫌悪感を抱いてしまうのだ。

誰しもが
己の正義を持っていると思う。
そして、その正義に従って生きているのだと思う。
生きようとしているのだと思う。
あえてそこを犯そうとする人は、きっといない。

でも。

生きていればいろんなことがある。
想定外のことだって、もちろん。

そんな時。

自らの正義や良心と戦ったあげく、
それでも、
意に反した行動をとってしまう時だってあるはすだ。

どんな行動にだって、
その人なりの理由がある。

それが、
法的に道徳的に
許されないことの場合もある。

でも、理由は理由。
その人なりの正義や苦悩が
そこにあるのだ。

人には、
正義だけでは生きられない時があると思う。
それが人間であり、
人間らしさであるのだと思う。

でも。

あたかも自分は
正義だけで生きてますという顔をして、
ぶった斬る人間がいる。
偉そうな顔をして。

何様のつもりだ?
私は思う。

自分が同じ局面に遭遇した時、
絶対に正義を選べるという確信でもあるのだろうか?

結果だけを取り上げて、
自らの正義をあてがって、
それ以上を慮ることなく、斬る。

私には到底理解できない。

犯罪を許せとか、
悪事を黙認せよとか、
そういうことではない。

犯罪は犯罪。
悪事は悪事。

もちろん、
裁かれるべきものであり、
理由があるからといって、
それだけで許されるものではない。

私が言いたいのは
そこではないのだ。

自分は絶対に犯罪を犯しません、
悪事を働きません、
人を傷つけません、
醜いことはいたしません、
といった顔で、
聖人君子かのごとく振る舞う人間が嫌なのだ。

他人の人生に口出しできるほどの人間なのか、
よく考えてみてほしいと思う。

それができないから、
他人を簡単に斬ることがらできるんだろうけども。

自分こそが正しい人間だと
疑うこともなく信じ、
人の過ちの裏にあるあれこれを
想像することもできない人間。

ある意味、
ものすごく幸せな人たちだ。

私は全然、
羨ましくないけど。

そんな自信がほしいなんて、
爪の先程も思わないけど。

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