レポートの概要

1. ウクライナのビジネスストラクチャーと事業会社 
2. ウクライナの不動産投資
3. ウクライナの銀行、投資口座、通貨管理

1 ウクライナのビジネスストラクチャーと事業会社

ウクライナにはさまざまなビジネスストラクチャーがあり、大企向けのストラクチャー や比較的ビジネスリスクが少ない小規模企業や個人事業向けのものもあります。どの国においても同様ですが、ビジネスストラクチャーを選択する際に考慮すべき要素があります。重要なものは次のとおりです。

1. 設立の容易さ：設立の複雑さ、承認手続、必要書類、タイムライン、その他官公庁 におけるハードル
2. 資本：必要最少資本額、資本注入の容易さ、資本金返金の容易さ
3. 責任：ビジネスリスクに対する責任の範囲
4. 税金：所得税、キャピタルゲイン税、配当税、雇用税などの税金を含む税負担全般
5. コンプライアンスと報告義務：コンプライアンスの実施と報告義務の複雑さは、実 施予定のビジネスの規模と複雑さに適したビジネスストラクチャーを選択する上で 非常に重要な要素です。
6. 通貨規制：利益、資本、およびローン返済金の海外送金、海外からの資本送金また は貸付に関する規制
7. 事業規制：ビジネスを実施することにつき課される規制
8. 外国人スタッフの移転：外国人スタッフの移転および労働許可の取得の容易さ
9. 事業の終了：事業体の閉鎖または売却の容易さ