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番付は生き物であるとひとのいう

最終的にはなにがなんだかよくわからない状態で着地した名古屋場所だった。わたしが現地に赴いた7日目から突然の不戦ラッシュがはじまり、それが千秋楽に至るまでほぼ毎日のように続いた。
コロナ禍で関取もそうではないお相撲さんも親方も裏方さんもかなりの数が休場に至り、その番付の扱いについてはあと1ヶ月近く答えが出ない。終盤は十両力士が思いがけず幕内力士と対戦したり、幕下力士が大銀杏を結ったり結えなかったりしながら十両で相撲を取ったり、千秋楽に至っては既に7番取った幕下力士が3人も十両で八番相撲を取るという事態に及んだ(それぞれ、このタイミングで見るのは非常に実りの大きな相撲だったとは思うけれども

コロナ休場と直接関係あるのかないのかは別として、気がつけば、十両上位から幕内に上がれそうな力士が、筆頭で早々に2桁勝利に載せた竜電以外にぱっと見当たらない状況になっていた。千秋楽が始まる時点で、西4で勝ち越していた(給金相撲は不戦勝だったが)水戸龍が次点、という状況で、東3の輝、4勝7敗から3連勝した東4の朝乃若がそれぞれ7勝7敗だった。順番はさておきここまで可能性があるといわれていたが、結局水戸龍が9勝目をあげ、輝と朝乃若は千秋楽に敗れ負け越した。その前の相撲で10勝目を上げていた、東8の平戸海に一躍スポットライトが当たる状況となった。

5月場所中日

平戸海と朝乃若は昨年11月新十両が同じタイミングで、割と入れ替わりが激しい昨今の十両の中で(見出しの写真は名古屋場所の土俵入りだが、確かにかなり顔ぶれ変わったなあと思う)、十両に定着して活躍している。先場所はその直接対決を見る機会に恵まれ、かなり激しく印象的な相撲を見ることが出来た。今場所は、そのタイミングがなかった。4枚目と8枚目という番付の位置、その星勘定、急な周囲の人員事情、その他、いろいろな要因があったのだろうが、対戦の機会はなかった。1週間経って、あ、これは、来場所も、ないのか、と、急に寂しくなった。それだけを書き留めたくてこのエントリを書いている。

2021年名古屋場所中日

1年前の名古屋で、今よりも難しい(相星にならなきゃならんから)、幕下上位でこのふたりの直接対決を見た(朝乃若は、まだ寺沢という名で取っていた)。それをモチーフにして、暑い部屋に籠もって絵を描いていたのだということを、不意に思い出しましてですね。

DMに画像を載せていただきました。気合い入ります。わたしも秋場所に向けて、次の気合いを入れるものとします。オトナノタツコン2022と、秋場所と、1日違いで初日を迎え、1日違いで千秋楽を迎えます。
現在鋭意制作中。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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