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2021年大相撲秋場所寺沢さんまとめ

(しゃしん 7日目:対大翔鵬 十両戦なので大銀杏)

この、なんともいえぬ、気のふれた長文、4場所目になりました。明日は番付編成会議、そこで、新十両の発表があります。ひょっとすると、この四股名を叫ぶのは、今日までなのかもしれません。

今は明日を楽しみにしながら、しみじみと書いています。(後日加筆するかもしれません)

ここまでのあらすじ

名古屋場所は西幕下6枚目という位置で6勝1敗、もともとの番付の位置が若干足りなくて、秋場所は東幕下筆頭という位置で臨むことになった。そもそもこの番付は予想されていたことではあったが、そうはいっても、名古屋場所終了後の部屋での新型コロナが気がかりであったりとか、オリンピックで大学の同期が金メダルをふたつとったり走れなかったりするのを見ていたりとか(リンク先はこれ3年前なのですね↓)

案外複雑な日々の中で(個人的にはほぼ絵を描いていたとかあってあわただしく)秋場所を迎えていた感がある。番付の圧力、伝わってきた。すぐ横には骨太の文字。東幕下筆頭。場所前に十両にひとつ「空位」が出来たので、勝ち越せば、純粋に、あと4つ勝てば、その上が見えるわけだが、そりゃたいへんだ…

1(1日目=9/12)○千代嵐(1-0)

先場所まではATCという小さいサイズで描いていた絵を、今場所ははがきサイズで描くことにした。そのこと自体に意味はない。大きいほうが描きやすかったかもしれない。

東西の筆頭同士が対戦するこの一番相撲、立ち合いとっさに右に変化し(後述するがこれはほんと「とっさ」だったようだ)、まず初戦を鮮やかに勝った。

2(3日目=9/14)●荒篤山(1-1)

先場所十両で戦い抜いてきたジャスパーに一日の長があった感。重厚な圧力に一気に持っていかれた感。この日は「ジャスパーつえー」しか言っていなかったような記憶。

3(5日目=9/16)〇常幸龍(2-1)

ワタクシゴトデキョーシュクデスガ拙者のカウントがひとつ上がった日である(ここからしばし遅めの夏休みを取っていた)。きょねんのこの日は初日から3連敗していた大関が初めて勝った日だった。

うれしい一番だった。力のある相手をじわじわと攻め込んで押し出した。こういう相撲は嬉しい。どういう相撲がどうということではないが、やっぱり嬉しい。

今場所は7日目(9/18)に現地観戦を予定していたのだが、この前の日あたりから、幕内や十両に休場者が出始めていて、日々気を揉み始めていた。場所が始まった時点で、関取の人数は偶数だったので、関取同士で取組が組まれていたのだが、これが奇数になると、十両のうち少なくとも1番は幕下と組まなければならない(関取は毎日相撲を取るわけだから)。幕下で、真っ先にターゲットにされるのは、上から順番だからだ。

割と早い段階で北勝富士休場が伝えられて(17時台のさみしいのさみしくないの)、この時点で奇数。ということは、4番相撲、すぐ翌日?とざわざわした。6日目の中入り後の取組までは発表されていたが、その後豊昇龍も急きょ休場(中日から再出場)することになり、割返し(取組の組みなおし)。6日目での十両-幕下間の取組は回避された。

6日目にあたる17日は、自分の作品が展示されているギャラリーに伺って、17時頃まで見ていた。その日の地上波で部屋の若松親方が出演し、幕下上位の勝敗振り返りの時に「寺沢は場所前1週間くらい眠れなかった」という話を披露していたらしい。ここまでの動き、むちゃくちゃ緊張している裏返しなのかもしれないというのは、当たらずとも遠からずな想像だったらしい。

今場所は奇数班のようなので、7日目に取組があろうことは想定していたが、十両の旭大星が6日目から休場し、7日目は出場する関取の数がついに奇数になってしまったので、十両戦が組まれるということになった。先場所ぎりぎりで残留し、今場所はここまで1敗(最終的に11勝!)、好調な大翔鵬との対戦と相成った。

4(7日目=9/18)〇大翔鵬(3-1)

どういうわけか、お出かけ荷物の中にB4のスケッチブックが入っていて、マジックがないから絵の具で塗って、いろんな色を織り交ぜて、こんなんまで作って連れて行った。国技館に向かうまでに、えらく雨にあたった。スケッチブックを取り出すときに、ちょっと緊張した。水彩だから(無事でした)。

そしてずぶぬれになりつつ現地に着いて、まず撮る写真はこれだった。

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これは……見られる今のうちに、何度でも見る。そしてうなって泣きそうになる。よく我慢したがんばったやったー。語彙どっかいった。

日本相撲協会は、本場所会場への来場者及びアプリの有料会員向けに、「幕内」「十両」力士の敢闘精神を評価するアンケートを実施し、その結果を毎日公表します。

というのを協会公式サイトでやってて、この日の「十両」の「敢闘精神あふれる力士」第1位が幕下力士、ということになった。

(この動画いつまで見られるんだろう)…


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あと1番まで来た。意識しないようにしないようにしながらも、あと1番。

5(9日目=9/20)〇琴裕将(4-1)

やけにビビッドやなあ()

祝日なので家で見られた。3場所連続の琴裕将戦、熱戦続いてきたし、琴裕将もとてもよい内容で来ていた。勝ったほうが勝ち越しという一番。

実に落ち着いた、これまでの戦いを踏まえた相撲だったと思っている。4勝目。十五夜お月さんでうさぎさんがお餅を搗く前に、おおきなものを引き寄せる4勝目だった。

6(11日目=9/22)〇芝(5-1)

どうしても、寺沢-芝といえば、5月場所の12日目を思い出さずにはいられない。「もう寺沢しかいない」のあの日のことをどうしても。

立ち合い鮮やかに今場所2枚目の変化カードを使った(ように映った)ので、その「勝ち方」について非常に物議を醸す一番ではあったのだが、噛めば噛むほどその狙うところが見えてきて、えっとこの人はオノレの相撲を見る目を試してくるのだろうかとびくりとした。

この直後インタビューツイート(いつもありがとうございます)を見て、ああ、あの「寺沢しかいない」のときの相撲をひとつバネにして、繋げたんだなと。あとは識者の見解を待ちつつも、それでも世の中の相撲を見る人たちやかかわる人たちは、やっぱり真っ向からがすきなんだねぇ、というあたりのことと、まだぐるぐる。風貌がかわいくて相撲がかわいくないくらいでちょうどいいのだと思うことはある。妄言。

7(千秋楽=9/26)●對馬洋(5-2)

いろんな区切りがそこにあるのだろうと思っていた。相手のほうにこそ、5勝と6勝の違いが大きくあったのだろうというのもあった。この一番はあまりよく見返していない。相手が上手く取ったんだという感覚のほうがつよい。何にせよ、前日幕下-十両が3番組まれるような大入替戦が繰り広げられる場所で、それを若干引きの構図で見ているような状況になるとは思いもよらなかった。不思議な感覚の中にいた。金土日で必死に1枚描いたりもしていた。

うれしい場所だった。最後の一番は、若干この後に向けて心配事が出た、かもしれないが。

なんだか感情が上滑りしている。この不思議な感覚は、場所の始まる前からいっぱいあって、わりとおなかがいたい時間帯が長かったなあと、まずは振り返る。


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