将来の医師の仕事 里見清一著『医者とはどういう職業か』(幻冬舎新書)を読んで 〜2日目〜

 こんにちは.医学生タカと申します.テーマを決めて1200字以内の日記を書いております.幸いにも2日目の執筆を始めることができました.1日坊主で終わらずによかったと思います.

 さて今日のテーマは,「将来の医師の仕事」です.最近,里見清一著『医者とはどういう職業か』(幻冬舎新書)を読みました.本書は医学部受験から医学生生活、研修生活、医局について、そして今後の医師の役割について、歯に絹着せぬ物言いで紹介しています.

 本書の最終章で述べられていた将来の医師の仕事について非常に簡単にまとめると以下の通りです.

 技術の進歩によって,ガイドラインの遵守だけではなく,「名医」がもつ思考や判断能力さえもAIに搭載することが間も無く可能になるだろう.さらに、これからの医療は「治す医療」から「死なせる医療」へと変化する.超高齢化社会の先には、たとえ保険医療制度が維持されていたとしても、その制度からはじき出されていく高齢者が急増する.意思表示も出来ず、身寄りもない患者の生死を決定するのは「診療に当たった医師の判断」だという議論もある.それにあたる医者は寿命の番人で、まるで三遊亭圓朝が描くところの『死神』のようなものである.エドワード・トルドーは医師の仕事を次のように表した.「To cure sometimes. To relieve often. To comfort always.」超高齢化社会に置いて、cure(治療)が縮小し、relieve(和らげ)とcomfort(癒す)が主体となる.そして,「relieve(和らげ)」「comfort(癒す)」ことに関しては、看護師が一枚上手である.前述したように診断治療にはAIが、一方で人間性が必要になる場面に関しては看護師やコメディカルが役割を果たす.さらに,一部の医療行為も看護師やコメディカルが行うことができるようになってきている.そこに「医者がいなければならない」必然性は、ほとんど無い.

 ざっくりと要約したので,飛躍があるかもしれませんが,このような内容でした.私医学生にとっては危機感を感じずにはいられませんでした.

 実際には,何年後であっても,多くの医療行為は医師が行わなければならないでしょうし,責任者としての役割は強く残るでしょうから,一定以上の医師の需要は残るでしょう.しかし,コストの高い医師の需要が減り,看護師やコメディカルの需要が増すことには私も完全に同意します.

 では,具体的にどのポジションを狙えばうまくて,今何をすればいいのか,その考察は私の今後の宿題とします.しかし,今確実に言えることは,体得した知識と技術はどんなものでも武器になるということです.そのために私は,勉強し,本を読み,この些細な執筆活動を続けていきたいと思います.最後までお付き合いいただきありがとうございました.また明日よろしくお願いします.


 

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