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最近のこと

最近のことといいつつ映画のことしか書きませんが。最近は結構映画を消化しました。
今回は昔見て挫折した映画をリベンジしてみた。

何かというとこれです。

悪の法則。一言で感想申し上げると、なんでこんな面白い映画を俺は挫折したんだと。。。これやばいじゃん。私やばすぎたので感想書きます。。。

あらすじ

簡単なあらすじはこんな感じ。
ちょっと金に困っていたエリート弁護士がメキシコの麻薬カルテルのコカインを運ぶ裏ビジネスに出資することにした。自分が手を汚すこともないと余裕をぶっこいていた、ある日、彼が弁護している女からバイクのスピード違反で捕まった息子の保釈金を払ってくれないかとお願いされ、彼は肩代わりすることにし、息子は釈放される。
しかし、実はこの息子は麻薬カルテルの一味で運び屋だったのだ。そんな彼がバイクで走行中何者かに殺されコカインも奪われてしまう。この犯人を弁護士だと思い込んだ麻薬カルテルが容赦なく弁護士をどん底に突き落としていく…

感想

今見直すと、すごく面白くて、もはやバイブルになりそうなんですが若いころつまらないと思った理由がよく分かりました。つまらないと思ってたところとしては、話が全体的に説明不足で頭にクエスチョンマークでいっぱいになるし、会話シーンのシーンが多くしかもセリフが抽象的で分かりにくいからだと思います。

説明不足というのは、例えば、主人公はなぜ悪事に手を貸すほど金に困っているのか、麻薬カルテルとどう繋がっているのかなど全く描かれていないため、後に麻薬カルテルに追われることになっても、なぜフィアンセの居場所が特定されたのか、主人公はどうやってフィアンセを取り返そうとしてるのかなどはっきりとしたことは全く分かりません。また麻薬カルテル側の日常も描かれていますがスペイン語での会話でしかも字幕がありません。
なので一度見ただけではクエスチョンマークでいっぱいになると思います。

また会話シーンのセリフの抽象的で最後まで全部見ればすべて繋がるようで面白いのですが、シーンごとに捉えると全く意味不明で面白くないです。

ただし、この2つは今見返すと、この映画の面白い最大の要因であることが分かります。
何度も見返したい要因がここにあります。

説明不足のいいとこ

説明不足が故に主人公がどういうやつかも分からないので主人公に感情移入することができません。
感情移入できないと言うことは、主人公を嫌うことも好きになることもないし、かわいそうだとも自業自得だとも思うこともなく、ただ起こりうる事象を見届けているだけのような感覚になります。麻薬カルテルの危険さを知らず、知ろうともせずに、再三の忠告にも聞く耳を持たず、無知な主人公が知らない世界に飛び込んだ結果破滅していく様をただ見届けるのです。それがつまらないと思っていたのですが、だからこそ起こっている事象とセリフが自分に突きつけられたように感じます。
僕には子供がいますが、子供の行方不明のニュースを見るたびに、恐怖感が湧きます。でもその子供のことも両親のこともどういう人かなんて知ることはないんです。事象に対して明日は我が身かもしれない気をつけようと。この映画も同じで主人公がどういう人間かなど知らないんです。でも彼に起こった事象は明日は我が身かもしれないと。そう感じるのはまさに説明不足だからこそではないか思うのです。


素晴らしい会話のやりとり

序盤に主人公はフィアンセのために高級なダイヤを選択し買います。ちなみにその時の会話にも警告のようなセリフがあるのですが、金が必要になった主人公は悪事に手を出した。

そして終盤、フィアンセが誘拐される最悪の状況でで主人公に投げかけられるセリフにこんなセリフがあります。

自分が置かれた状況の真実を知るべきだ。犯した過ちを取り消そうとする世界は、過ちを犯した世界とはもはや違う。今、あなたは岐路にいて道を選びたいと思っているだろう。だが、選択はできない。ただ受け入れるだけ。選択はずっと前に行われたのだ

結果とは自分の選択と行動が招いたものだよと。ダイヤを買った時から選択が始まってたんだと。この世にたらればの世界なんてないんだと突きつけられるのです。

まとめ

まだまだ見返したて理解したいシーンはたくさんあります。まさにバイブルになりそうな映画でした。これを戒めにとかいいつつ、きっと私も地獄に落ちることでしょう。

ありがとう、リドリースコット。

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