見出し画像

ワーケーションという名称が原因!?

ワーケーションって言葉、どんなイメージを持っていますか?「ワーケーションとは」で調べるとワーク×バケーションの造語、と出てきます。半分仕事で半分遊び?という印象ですよね。なんならワークは「ワの1文字」だけなので、文字数の関係でバケーションの方が強い感じすらします。ワーケーションをビジネスと捉えた時の今後の普及とワーケーションを取り巻く関係者の雰囲気を自分なりにまとめてみたいと思います。

ワーケーションという名称

どうやら調べてみると「ワーケーション」は2008年には登場していた言葉のようです。案外歴史のある言葉なんですね。コロナ禍でリモートワークが一般化し、混雑していない環境でワークする新しい働き方ということで一気に広まりました。記憶では芝生の上でPCを広げているイメージ画像と一緒に広まった気がします。きっとコロナ禍で外に出かけられない閉塞感のせいでしょうね。人々の目にはそれがすごく魅力的に映りました。

2023年の状況

そして時は進み、マスクの判断も個人に委ねられるようになった2023年3月現在がどうなったかというと、やはりこのリゾート感がいまだに根強く残っている気がします。ワーケーションしているというと「遊んでていいね」みたいなリアクションをもらうことが多いです。いやいやいや、ガッツリ仕事してますから笑 このイメージが企業などがワーケーションを導入できない原因の一つではないかと思います。

行政ではテレワーク

ワーケーション活動を通じていろいろな自治体の方とお話しする機会があったのですが、「ワーケーション」という言葉はあまり積極的に使われていないようです。では何を使っているかというともっぱら「テレワーク」でした。ワーケーションはよく分からないのですが、テレワークは推進してますよ、みたいなお話をよく聞きます。
テレワーク、、個人的にはむしろ少し古い響きする感じます。なんでしょう、「テレ」が昔の電話的なイメージなんでしょうか。「テレホーダイ」のテレの印象が強くて、逆にピンと来なかったりします。

テレワークとワーケーション

一緒くたに使われていそうですが、あえてこれを分類すると、会社などの事務所以外で仕事をすることがテレワーク、リゾート地で仕事することがワーケーションみたいな感じでしょうか?つまりワーケーションはテレワークの一部という感じ。いや、明確な定義とかは知らないのでちゃんと識別されているかは分からないのですが、言葉の使われ方をみるとそんな印象があります。

テレワークとリモートワーク

そしてテレワークと似たような言葉でリモートワークがあります。ややこしいのですが、リモートワークはテレワークのさらに上位カテゴリ分類で、リモートワークの中にテレワークがあります。さっき書いたテレワークは実はリモートワークのことのようです。事務所以外で働くことの総称をリモートワーク、ICT(情報通信技術)を利用した働き方をテレワーク、と定義されています。実際の使われ方はごっちゃですね。ICTを使わないリモートワークというのがむしろよく分からんです。

ワーケーションの分類

話をワーケーションに戻しましょう。リモートワークの中のテレワークをリゾート地で行うことが一般的にワーケーションということのようですね。あーややこしい。。そしてこのワーケーションさらに〇〇型のような分類をされることが多いです。

様々なワーケーションのタイプ

観光庁 新たな旅のスタイル ワーケーション&ブレジャーより
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/img/wb_pamphlet_corporate.pdf

言葉のイメージ通りのリゾート地でレジャーを行う「休暇型」、他拠点で生活するようなスタイルの「拠点移動型」、免許の合宿のような「合宿型」、出張ついでに旅行する「ブレジャー」などなど。細かく分類するとまだまだたくさんあります。

自分はここ2年で結構な数のワーケーションをしていると認識しているのですが、自分は一体何型にあたるんだろう。すみません、正直気にしたこともありません。。

ワーケーションスタイルは個人の数だけある

おそらくなんですが、ワーケーションをする人はそれぞれの目的や環境、行き先がバラバラで分類することは難しいのではないでしょうか。そりゃなんとなく「1泊2日」なら実質休暇型だなとか、「1ヶ月滞在」なら拠点移動型だなとか、「複数人同時参加」なら合宿型だなというように、無理矢理分類すれば近しいタイプにはなるのかもしれませんが、それは何か意味があるんでしょうか?

分類好きな誰かがややこしくしている

あくまで個人の意見ですが、この分類を増やしたことでワーケーションがあまり普及しないのではないかと思っています。誰なんでしょう、この分類好き、、 誰かを悪く言いたいわけではないのですが、、

ビジネスとしてボリュームゾーンを探るのは重要だと思いますが、そもそもちゃんとユーザーを捕捉できているんでしょうか。「僕今ワーケーション中です」という人あんまりいないですよね。みんな大体サイレントワーケーション状態だと思います。まずはそれをちゃんと補足することが重要だと思います。

ワーケーションという言葉を使いたがらない風潮

ワーケーション界隈は最近「ワーク要素」を強めることが多くなってきている気がします。自分も実際滞在先でほとんど仕事してますから、その考え方は賛成です。そのため「ワーケーション」という言葉を嫌っているような気がします。その言葉のバケーション感が遊んでいるイメージを与え、企業の制度導入を妨げているのではという考えですよね。自分の経験上もそれはよく分かります。

言葉増やすのあんまり賛成ではない

最近ではワーケーションという言葉を別の言葉に置き換えて表現しているサービスが増えている気がします。そうなんですよね。実際のパイで考えるとフリーランスじゃなく企業の方々がたくさんワーケーションしないとジリ貧になってしまう。だから企業フレンドリーな表現に変えるという感覚は理解できます。

とはいえ、とはいえですよ。
せっかくワーケーションという言葉が浸透したんだからそれを使った方が良くないですかね。言葉のイメージなんてすぐに変わるもんです。無理に言葉を散らすことの方がもったいないのではないでしょうか?そのままにしたら実態に即したイメージに勝手に変わるのではないでしょうか。

ユーザー感覚との乖離

そんなさなか最近某自治体さんの観光感満載のワーケーション施策が話題となりました。ワーケーション関係者の意見とユーザーの意見が真っ二つでしたね。一般の方は「いいじゃん」だったのですが、関係者はワーケーションって言葉で遊ぶな、仕事する時間ほとんどないだろ的な意見が多かったです。まぁ現在の実態ですよね。受け入れ先の感覚としては動員が見込みやすいビジネス型にしたいようですが、ユーザーはそんなこと知ったこっちゃないという感じでした。

個人的には入口はダジャレでも観光でもなんでもいいんじゃないかなと思います。最初は観光比率が高くても、そのうちに自然とビジネス比率高めに意識変わるでしょとも思います。ワーケーションの本質は自分が選択できることだと思うので自然に任せていいのではないでしょうか。

マーケティング的な観点

SEOで検索数を調べてみると月間約2万という数字のようです。その道の人間じゃないので良く分かりませんが、これはいわゆる「ビッグワード」に入るのではないでしょうか?2番目の検索が「ワーケーション とは」となります。そしてたどりつく情報が分類的な話。これはユーザーが求めている情報なんでしょうか?せっかくワーケーションという言葉に興味を持ったのにもったいない気がします。まずはユーザー数を増やす。それに合わせてユーザーが過ごしやすい環境が整う。それが一番大事だと思います。

自分の希望

ワーケーションユーザーは多種多様なので動向把握は難しいと思いますが、分類や名称を散らしてややこしくするのは避けていただけると嬉しいなと思います。欲しい情報に辿り着きづらくて困ります。正直言葉や分類はなんでもいいっす。

また各地に行って現地の方に「ワーケーションで来ました!」と行っても「こんなところに何しに?」みたいなリアクションをされることが多いのですが、まずはちゃんとユーザーと対話し、ちゃんと1人の人間として向き合ってもらえると嬉しいなと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?