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「殺人者のパラドックス」役者が優秀すぎる人達が集結しすぎたがゆえに・・・ むちゃくちゃ面白いのにミドルクラス作品に感じる理由

先日、こちらのドラマを観ました。

「殺人者のパラドックス」


あらすじ等はこちら


Netflixオリジナルの韓国ドラマです。
この作品、予告を見かけた時から楽しみにしていました。

主演は

アカデミー賞作品賞を受賞した「パラサイト」に出演していた若手の演技派チェ・ウシク。
そして

昨年(正確には一昨年)鑑賞したドラマ「私の解放日誌」でとんでもない存在感を放っていたソン・ソックのW主演作。

サイコサスペンスにちょっとブラックコメディ要素も感じられるようで、ポスターも予告も見かけるたびに期待値が上がってました。

で、配信開始から割とすぐに全話を観れて

むちゃくちゃ面白い!

んですけど、

ん-!惜しい!

ってところも個人的にあった作品でした。どっちかっていうとそっちの方がデカい。

その惜しい理由もよく考えれば凄いんですけど。

というわけで簡単にはなりますが、 感想を書いていきたいと思います。

念のため書いておくと基本は

面白いんで観て損は無し!!

というのは大前提です。

※ここから先は思いっきりネタバレしてますので、結末や詳細を知りたくない方はご注意ください。
※この作品には暴力シーンが多数あります。鑑賞には十分ご注意ください。

(このコンビも好きだったな)

まずは私が感じたこの作品の最大の惜しいポイントから、超贅沢三昧な問題点なんですけどね。

このドラマはW主演もので、一人はチェ・ウシク。

映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」「パラサイト」、ドラマ「その年、私たちは」でも印象的で演技がうまかったですし、

もう一人はソン・ソック。

彼は私が一昨年に観たドラマ「私の解放日誌」での演技が最高で、存在感も抜群。ぶっちゃけほぼソン・ソックしか観てなかったレベルの今ノッてる感がある役者。

私の超期待ポイントだった

この二人の演技合戦を楽しみにしていたんです。で、最初の数話は結構そんな感じで。
やっぱり二人とも上手いので、それぞれの持ち味が出てくる感じで「良き良き~」と思っていたのです。

ただ、ここから韓国ドラマでのお馴染みのあの展開が!


第三の超絶演技役者!!

出た!!

もーこのパターン本当に「何回やるねん」って感じなんですけど(笑)!もー分かってるんですけど(笑)!また現れたんですよ!!

この謎の男が途中から物語をぐいぐい引っ張る展開になります。

当初はウシク演じるタンがどんどん殺人にハマっていく過程と、それを追うソック演じるナンガムの展開が中心ですが、この謎男のソン・チョンが登場してから、彼の猟奇殺人ぶりが強烈になっていき、まあとても面白いキャラクターではあるんですけど、ぶっちゃけ私的には

焦点がぶれた

感は否めなかったかな~、と思います。

ちなみにこれもう何回言ったか分からず、もはや韓国ドラマで私の定番化しているセリフになりますが

韓国ドラマの俳優の層の厚さいったいどーなってんの!?天才多すぎるよ!!

この方、後から知って「またか!」と思ったんですけど、実際はこんな歳じゃないんですよ!

この一番左の方、イ・ヒジュンさんという役者さん。なんと私と同い年じゃん!!40代!
これは

この名作「梨泰院クラス」で会長を演じていたユ・ジェミョンの時と同じです!あの時は死ぬほどびっくりしましたけど(笑)。

今回のイ・ヒジュンの演技もまためちゃくちゃ良かったのですよ。完全に60代ぐらいのおじさんの演技で、サイコパス感もガンガンにあり、でもどこかちょっとひねりがあって。本当に演技が上手かったです。

でも先にも書きましたが、もともとウシクとソックの演技がまだそこまで底が見えてないところでこのキャラが出てきちゃったので、「え?」って感じになってしまった感じで。
ソックとかもちろん色気駄々洩れのいい演技ではあるのですが、主役の二人に集中できなくなり。

これは非常にもったいない!!!(私が)

というか、このドラマの最大の弱点が

出演者全員演技が上手い

という。「いや、それ最大の強みでは?」と思うのですが、主要キャラだけじゃなくてちょっと殺されてしまうキャラの役者の皆さんも上手いので、この作品では全員が上手いことが逆にキャラに集中できなくなったというか、演技の幕の内弁当過ぎて、「どこに感情移入していいのか」ちょっと分からなくなったみたいなところがあって。

演技がいいのは上記の三人だけではなくて、このタンをサポートするハッカーのノ・ビンを演じる彼も上手いし、

なんならそれぞれ殺される1話しか出てこない役者たちもみんな上手いんですよね。で、エピソードとしてもきっちり見せてる感じがあって(後から分かるってパターンもあるけど)、なんか途中から

タン(ウシク)どこいった?

みたいな感じになってしまったのが、個人的に残念でした。ラストはきっちりタンとナンガムで終わるし、「もしかして2もありえる?」みたいな終わり方なんですけど。

あと途中で私は気づいたんですけど、そのタンが悪人を見分ける特殊能力的な才能があって、それが殺しにつながるみたいなところも個人的には「うーん」って感じでした。

このドラマって原作が漫画だと後から知って。「脚本にまとめるのが難しかったのかもな~」とちょっと思いました。

とはいえ、韓国ドラマクオリティはやっぱり凄いので、それでも

十分に面白かったんですけどね!

なんていうか、「こんなにさらっと観ちゃって良かったのかな」と思えるくらいの作品でした。

1話1時間程度で8話と見やすいですし、オススメは全然できる作品です。

気になった方はぜひ観てみてください♪

おまけ

ちゃんと英語で挨拶するの、めっちゃいいと思う。二人ともハリウッドもいこ!


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