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中国が建設したマレーシアの「ゴーストシティ」

BBC News電子版ノニック・マルッシュ(Nick Marsh)は2023年12月06日に、中国最大の不動産デベロッパー「カントリーガーデン(Country Garden)」は2016年、一帯一路構想に基づくUS$1000億(約789億円)のメガプロジェクト「フォレストシティ(Forest City)」を発表した。

当時、中国の不動産ブームは全盛だった。デベロッパーは巨額の資金を借り入れ、中産階級の購入者向けに国内外で建設していた。

マレーシアでは、「カントリーガーデン」が、ゴルフコース、ウォーターパーク、オフィス、バー、レストランを備えた環境に優しい大都市を建設する計画だった。「カントリーガーデン」は、フォレスト・シティには最終的に100万人近くが住むことになるだろうと言っていた。

8年経った今、フォレスト・シティは、中国でなくても不動産危機の影響を感じることができる不毛な場所となっている。現在のところ、プロジェクト全体の15%しか建設されておらず、最近の試算によれば、開発全体の1%強しか入居していない。

US$2,000億近い負債に直面しているにもかかわらず、「カントリー・ガーデン」はBBCに対し、全計画の完成を「楽観視している」と語った。

BBCは、中国のスケールが大きい考え方が理解できない。

時々、中国のスケールが大きい考え方が、あまりにも大きすぎて、どう収拾して良いのか?中国人にも理解できなくなると、マカオの親分のところに一時草鞋を預けていた人が言っていた。

「ここは不気味だ」。
フォレスト・シティは、「全人類にとっての夢の楽園」と謳われていた。しかし実際には、中国国内市場を真っ向から狙い、憧れを抱く人々に海外にセカンドハウスを所有するチャンスを提供するものだった。その販売価格は、一般のマレーシア人には手の届かないものだった。

中国人バイヤーにとって、この物件はMr ナズミ(Nazmi)のような地元マレーシア人に貸したり、別荘として利用したりできる投資対象だった。

 「カントリー・ガーデン」が想像していたフォレスト・シティはこんな感じだった。

黒澤明の「どですかでん」を思い出す・

実際のところ、フォレストシティは、最も近い主要都市ジョホールバル(Johor Bahru)から遠く離れた埋立島に建設された孤立した立地であるため、潜在的なテナントが敬遠され、地元では「ゴーストシティ(Ghost City)」と呼ばれている。

「正直言って、不気味です。」「何もすることがないんです。」とナズミは言う。

フォレストシティは確かに異様な雰囲気を醸し出している。

荒れ果てたビーチには、みすぼらしい子供の遊び場、錆びついたヴィンテージカー、そして、おそらく適切であろう、白いコンクリートの「どこにも行けない階段」がある。

海辺には、ワニがいるので泳がないようにという警告の看板が立っている。

目的を持って作られたショッピング・モールでは、多くの店やレストランが閉店している。シュールなタッチで、中国語で「頭、肩、膝、つま先」を繰り返し演奏しながら、誰も乗っていない子供用の列車がモールを延々と周回している。

こんな「ゴーストシティ」が世界中にあるはずである。

日本でも、遊園地ブームの時、日本中にゴースト遊園地が一杯でききた。

長崎のハウステンボスも、その一つである。

https://www.bbc.com/news/business-67610677

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