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トヨタの水素車。タイで本格化を計画!

アジア経済ニュースNNA ASIAは2022年11月10日に、TMT(Toyota Motor Thailand/タイ国トヨタ自動車)とタイの国営石油PTTなど4社は2022年11月08日に、タイ東部チョンブリ県(Chonburi Province, Eastern Thailand)で国内初となる水素ステーションをオープンしたと報告した。

4社はトヨタのFCV(Fuel Cell Vehicle/燃料電池自動車)「MIRAI(ミライ)」を使用し、観光地への移動手段などとして利用する実証実験を開始する。2022年12月にはトヨタ自動車の豊田章男社長が自らタイに乗り込み、FCVのトップセールスを展開する予定している。

https://www.nna.jp/news/2434141

TMTはPTTのほか、同社の小売事業会社PTTOR(PTT Oil and Retail Business/PTTオイル・アンド・リテール・ビジネス)、米系の産業用ガス大手BIG(Bangkok Industrial Ga/バンコク・インダストリアル・ガス)とともに実証実験を開始する。脱炭素社会の実現に向け、主にPTTとPTTORが水素ステーションの運営・管理、水素の提供をBIGが手がける。

TMTはMIRAIを2台提供する。水素ステーションは、首都バンコクから車で2時間、パタヤから20分ほどの場所に位置し、4基のタンクが設置されている。

実証実験では、チョンブリ県のウタパオ国際空港(Utapao International Airport, Chonburi Province)からリゾート地のパタヤ(Pattaya)までのリムジンサービスをFCVで提供することが予定されている。

実験を通して、水素利用に関するデータを集め、今後の実用化の可能性を探っていく方針だと述べている。

チョンブリ県では、2022~25年に脱炭素に向けた各種の実験が実施されている。
TMTの関係者によると、パタヤではすでに同社の小型車「C+Pod」や、レクサス「UX」といったEV(Electric Vehicle/電気自動車)が使用されている。

水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーを使用するMIRAIは、1回の充電時間が5分程度でフル充電後の航続距離は750~850kmに及ぶ。

EVの充電は平均20~30分ほどで、現在、中国の長城汽車がタイで販売しているEV「欧拉(ORA)・グッドキャット」の航続距離は500kmとされる。

トヨタの関係者は「FCVは長距離移動に向いており、日本ではバスとしても使用されるなど、パワーもある。」と説明した。課題となるのはインフラで、水素の調達や補充のためのステーションの設置には、一定の時間がかかる。

しかし、EVの後にFCVを利用したら、EVは昔デパートの屋上にあったバッテリー・カーとガソリン車の差に匹敵することだろう。

FCVが本格的に登場すると、テスラもデパートの屋上にあったバッテリー・カーと感じることだろう。

最大の問題は、スピードによる事故だろう。

タイでは今年1~9月に6,000台以上のEVが販売されるなど、東南アジアの中ではEV普及が先行している。長城汽車や「MG(名爵)」、比亜迪(BYD)といった中国系メーカーが積極的にプロモーションを展開している。一方、タイ投資委員会(BOI)は今月4日、水素自動車の生産に対して10~13年にわたる減税措置を発表するなど、FCVの普及に向けて追い風が吹いてきた。

来月には豊田章男社長がタイを訪問し、16~18日に北東部ブリラム県で開催される25時間耐久レース「イデミツ1500スーパーエンデュランス2022」に水素エンジン版の「カローラ」を自ら運転し、参戦する。EVと同じく、FCVの普及は1社だけでは実現せず、多くの企業の協力を必要とする。トヨタはFCVのタイでの発売予定などは発表していないが、トップセールスも通じ、国内でのFCV訴求を強化していく考えだ。

事故するなよ〜!

タイでは2022年01~09月に6,000台以上のEVが販売されるなど、東南アジアの中ではEV普及が先行している。長城汽車や「MG(名爵)」、比亜迪(BYD)といった中国系メーカーが積極的にプロモーションを展開している。


一方、タイ投資委員会(BOI)は2022月04日、水素自動車の生産に対して10~13年にわたる減税措置を発表するなど、FCVの普及に向けて追い風が吹いてきた。

2022年12月には、レーシング・ドライバーでもある豊田章男社長がタイを訪問し、2022年12月16~18日に北東部ブリラム県(Northeast Buriram)で開催される25時間耐久レース「イデミツ1500スーパーエンデュランス2022(Idemitsu 1500 Super Endurance 2022)」に水素エンジン版の「カローラ」を自ら運転し、参戦する。

EVと同じく、FCVの普及は1社だけでは実現せず、多くの企業の協力を必要とする。

トヨタはFCVのタイでの発売予定などは発表していないが、トップセールスも通じ、国内でのFCV訴求を強化していく考えだという。

■初のBEV「bZ4X」を発売。

TMTは2022年11月09日に、中型SUV(Sport Utility Vehicle/スポーツタイプ多目的車)のEV「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」をタイで発売した。
同日から予約受付を開始し、2023年01月にも納車を開始する。トヨタがバッテリー式電気自動車(BEV)をタイで発売するのは初となる。「bZ4X」の価格は183万6,000バーツ(約724万円)。タイの財務省物品税局によるEV向け補助金を適用後の価格となる。

「bZ4X」は、交流(AC)タイプでフル充電までに9時間30分、直流(DC)の急速充電タイプでは30分で80%に達する。航続距離は411キロで、停止状態から時速100キロに加速するまでにかかる時間は6.9秒となる。

TMTは声明で「タイでは10年以上前にハイブリッド車(HV)版のセダン『カムリ』を投入しており、それ以来、HVのラインアップを拡充してきた」とし、「これまで約15万台の電動車を販売しており、80万トンの二酸化炭素(CO2)削減に貢献している」と説明した。これは9万7,000ライ(1万5,520ヘクタール)に240万本の植樹をしたことと同程度の効果があるという。

時が来た!


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