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マーケティングに欠かせないペルソナの活用

マーケティングをおこなう上で、「ペルソナ」という単語はよく耳にします。この「ペルソナ」について、大体の意味は知っていても、実際のマーケティングへの活用方法や、「ターゲット」との違いなどを理解していない人も実は多いのではないでしょうか。
今回は、マーケティングにおけるペルソナの重要性や設定する際の注意点をお伝えします。

ペルソナとは?

もともとはラテン語である「persona」に由来し、古典劇で演者が身につける「仮面」のことをペルソナと言っていました。
そこから派生して、心理学者のカール・グスタフ・ユングが、私たちは、時と場合に応じて役割を演じている、という「人間の外的側面」としての概念を提唱し、これをペルソナと呼ぶようになりました。

マーケティングにおけるペルソナ

ユングが提唱した概念をもとに、マーケティングにおいて「ペルソナ」は、商品やサービスの典型的で象徴的なユーザー像のことを指します。
氏名・年齢・性別・住んでいる地域・家族構成などの基本的な項目から、職業・役職・年収などの働いている環境、趣味・価値観・ライフスタイルなどのプライベートな部分まで詳細に設定し、実在する人物のように仮説することで、戦略の方向性や具体的な施策を立てやすくなるのです。

「ターゲット」と「ペルソナ」の違い

混同しやすいのが「ターゲット」と「ペルソナ」です。
ターゲットが「50代男性」「60代の経営者」など、年代や性別などで幅を持たせたユーザー層を設定するのに対し、ペルソナは先ほど挙げたように、一人の実在する人物かのように設定を作りこんでいきます。
そのため、人物像における設定の深さが異なるのです。

ペルソナ設定のプロセス

自社の分析

具体的なペルソナを設定する前に、まずは自社の強みや弱み、市場の動向などを理解することが重要です。
3C(自社環境・市場環境・競合環境)について把握しておくことで、自社商材についても理解が深まります。

人物像の作成項目を検討する

ペルソナを設定することで、ターゲットよりも更に詳細な人物像を作ることができるため、リアリティが深まります。
そうすると、その人物に対して自社がどのようにアプローチすると効果的かが見えてくるはずです。
ペルソナ設定の際には、詳細な項目を作りこむことが重要です。
その一例を紹介します。

・基本情報(氏名、年齢、性別、居住地、出身地、血液型、誕生日など)
・学歴、職歴
・現在の職業(業界、業種、職種、役職、年収など)
・家族構成(独身or既婚、子どもの有無など)
・ライフスタイル(起床時間、就寝時間、通勤時間、食生活、休日の過ごし方など)
・趣味(好きな音楽、好きな雑誌、好きな映画など)
・性格(価値観、目標など)
・インターネット利用状況(利用デバイス、利用時間、アカウントを持つSNS、よく見るサイトなど)

これらの詳しい項目を設定することで、自社商材のユーザーがどんなことに困っていて、どんな情報を欲しがっているのかの仮説を明確に立てられるようになります。

項目を埋め、ペルソナを作る

作成した項目を埋めていく時には、やみくもに作るのではなく、根拠のあるデータを収集していくのが一般的です。たとえば「WEBアンケート調査」「街頭インタビュー」「既存調査結果の活用」「WEBアクセス解析」「競合他社調査」といったデータを収集し、人物像を分析していきましょう。

PDCA

ビジネスにおいて重要なPDCAは、ペルソナの設定でも実行しましょう。
一度ペルソナを設定したらそれで終わりではなく、そもそも設定したペルソナ自体が間違っている場合があるため、定期的に見直さなければいけません。
実際のユーザーとペルソナの乖離はないか見直したり、新しく発見できたユーザー項目を足していったりして、ペルソナを更に具体的にしていきましょう。

まとめ

ペルソナは自社商品やサービスを利用するであろう、共有すべき架空のユーザー像です。このようなリアリティを感じる架空の人物像を作ることで、会社の共通認識を持つことができます。
また、ひとりに向けた商品・サービスが、結果的に大勢の心を打つというのはよくある話です。ぜひ、自社のユーザーであるペルソナを設定してみてくださいね。

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