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Trippie Redd最新作「A Love Letter To You 5」:感動のシリーズ完結編、その魅力を余すところなく解剖!

オハイオ州カントン出身のTrippie Redd(トリッピー・レッド)は、SoundCloudから成功を収めたラッパーの1人として、XXXTENTACIONLil Pumpと共に名を馳せました。

彼は2016年に初めてSoundCloudを通じてリリースされたシングル「Love Scars」で大きな注目を浴び、2018年にはXXXTENTACIONとのコラボ曲「Fuck Love」がSoundCloud上で最もストリーミングされた曲となり、2億回以上のストリーミング再生を記録しました。

さらに、彼はこれまでに5枚のアルバムをリリースしており、その中にはChief Keefがエグゼクティブプロデューサーを務めたアルバム「Mansion Musik」も含まれており、このアルバムは2023年1月にリリースされ、全米チャートで3位を獲得しました。

そして今回、トリッピー・レッドは6枚目のミックステープとして「A Love Letter To You 5」(2023)をリリースしました。この記事では、彼の最新作に焦点を当て、詳細を掘り下げてみたいと思います。

レーベル  : 10K Projects & 1400 Entertainment
リリース日 : 2023年8月11日
名前    : Trippie Redd
本名    :    Michael Lamar White IV
年齢    : 24歳


出身地   :    オハイオ州カントン

「A Love Letter To You」シリーズの軌跡

「A Love Letter To You」シリーズは、トリッピー・レッドのキャリア初期からスタートし、2017年には彼のシングル「Love Scars」を含むミックステープ「A Love Letter To You」が登場しました。同年には2作目となる「A Love Letter To You 2」もリリースされています。

その後、2018年にはデビューアルバム「Life's a Trip」のリリースからわずか2週間で制作された3作目のミックステープ「A Love Letter To You 3」が登場し、全米アルバムチャートで自身最高位の3位を獲得しました。この作品は彼のキャリアにおいて重要な位置を占めており、同年にはXXL誌の「Freshman Class 2018」にも選出されるなど、多くのヒップホップファンから熱い注目を浴びました。

2019年、トリッピー・レッドは続編「A Love Letter to You 4」をリリースし、この時、初めて全米チャートで1位になりました。このミックステープには、Juice WRLDDaBabyLil YachtyYoungBoy Never Broke Againなどのアーティストが参加しており、高いクオリティが評価されました。
後に、Chance the RapperYoung ThugLil Durkを迎えたデラックス版も登場し、20歳という若さでの大成功は、トリッピー・レッドの非凡な才能を証明しました。

ミックステープ「A Love Letter To You 5」について

トリッピー・レッドは約4年ぶりとなる待望の続編をリリースし、これがシリーズのクライマックスとなることをファンに告げました。この作品は「A Love Letter to You」シリーズの集大成であり、3~4年にわたる情熱と努力が込められた作品となっています。

「A Love Letter To You 5」は、俺が今までやった音楽の中でベストではないにしろ、そのひとつになるだろうね。
間違いなくね。これが最後の作品だ。
これが最後の「A Love Letter to You」だから…俺はすべてを捧げて取り組んできた。
この作品には3、4年取り組んできたんだ。
プロジェクトをドロップしながらも、このプロジェクトのために隠し持っていた音楽があったんだ。


今作のアートワークは、前作に引き続き、Aidan Cullenが制作しました。前作のアートワークでは探求心に満ちたトリッピー・レッドの表情が特徴でしたが、今回は自信にあふれる表情で観る者を見つめ、シリーズの最終章の決意を感じさせるものとなっています。

←前作 今作→

今回のミックステープでは、「愛」や「痛み」「悲しみ」から「怒り」「暗さ」「美しさ」まで、さまざまな感情が19曲に綴られ、Lil WayneRoddy RicchThe Kid LAROIBryson Tillerといったアーティストがゲストとして参加し、トリッピー・レッドの新しい音楽の一面を体感できます。

収録曲について

「Last Days」

2曲目に収録された「Last Days」は、先行シングルとして7月に発表された楽曲です。トラックは、カリフォルニア州サクラメント出身のオルタナティヴ・メタルバンドDeftonesの6枚目のアルバム「Diamond Eyes」(2010)に収録された楽曲「Sextape」をサンプリングしています。

トリッピー・レッドはこのサンプルを取り入れることで、Deftonesの音楽と自身の独自なスタイルを融合させ、新たな魅力的な楽曲を創り上げました。

Trippie Redd - Last Days

Deftones - Sextape (2010)

「A Feeling」

8曲目「A Feeling」は、ドレイクミーゴスの楽曲を手掛けたMurda Beatzがプロデュースし、ニューヨーク出身のシンガーSkye Moralesが参加しています。彼女はトリッピー・レッドの彼女で、彼の誕生日パーティにも参加していましたが、アルバムリリース前に彼は浮気をインスタグラムで告白(現在は投稿削除)。

トリッピー・レッドはその投稿で、ただSkye Moralesに公に謝りたかっただけだと説明し、「彼女今までで1番忠実なパートナーだった」と発言しています。トリッピー・レッドは、ファンに向けて自分よりも良い人間になるよう呼びかけつつ、自身の行動を批判し、許しを期待しないと強調しました。

ただ、Skyeに公に謝りたかっただけなんだ......彼女に怒らないでくれ、俺は浮気をしたんだ......
彼女は俺に対して最高の態度ではなかったかもしれないけど、今までで1番忠実なパートナーだった。
俺はみんなに俺よりも良い人間になってほしいだけなんだ💯
だから、もし特別な気分にさせてくれる人を見つけたら、怒る前に考えてみて欲しい。
俺はこのことを一生許せないだろう 💔
ファンに自分よりうまくやるよう注意した後、彼は自分自身を批判し、許しを期待していないと言った。"ごめんよ、スカイ......許してほしいとも思ってないんだ。
ごめんなさい、Skye。君に許してほしいわけじゃない。
ただ、君に理解してほしいだけだ。
俺は感じている。俺はバカだ。
約束する、これに値するものでは何もなかった。
暗闇で行われたことはいつか明るみに出る。
そう、俺は自分を憎んでいる。これが起こるのを待っていたみんなに対しても、俺を待っていたすべての人々に対しても、俺は君たちを憎んでいる💯
でも、自分を憎むほどではないけどね。

Trippie Redd feat. Skye Morales - A Feeling

「Romantic Fantasy」

9曲目の「Romantic Fantasy」は、アルバム内で特別な存在であるSkye Moralesへの愛情を歌った楽曲です。このトラックは、ニューヨーク出身のラッパーJa Ruleの4枚目のアルバム「The Last Temptation」(2002)に収録された「Thug Lovin'」という楽曲からのサンプリングを組み込んでいます。トリッピー・レッドは、この楽曲を通じてロマンチックな幻想を描きながら、Skye Moralesへの深い感情を音楽で表現しています。

Trippie Redd - Romantic Fantasy

Ja Rule feat. feat. Bobby Brown - Thug Lovin' (2002)

「Closed Doors」

11曲目「Closed Doors」は、独特なギターの旋律が特徴的な曲です。このトラックは、ジョージア出身のシンガーLloyd「Southside」(2004)をサンプリングしています。当時の「Southside」Lloydのデビューシングルとして、Ashantiとのコラボで話題になりました。トリッピー・レッドはこのサンプルを巧みに取り入れ、感動的な楽曲に仕上げています。

Trippie Redd & Roddy Ricch - Closed Doors

LLoyd feat. Ashanti - Southside (2004)

「Took My Breath Away」

16曲目の「Took My Breath Away」は、またしてもシンガーSkye Morales とコラボした楽曲で、今作の最初のリードシングルとして6月に公開されました。80年代の雰囲気を感じさせるトラックが特徴のこの曲は、シンガーMelba Moore「Livin' for Your Love」(1983)のサンプリングを取り入れ、トリッピー・レッドSkye Moralesの歌声が調和する美しい楽曲となっています。過去の名曲と現代の魅力が結びついた新たなアプローチが光ります。

Trippie Redd feat. Skye Morales - Took My Breath Away

Melba Moore - Livin' for Your Love (1983)

おわりに

ミックステープの公開はサンプリングの著作権の関連で遅れてしまいましたが、この期間は収録楽曲をさらに洗練させる時間となりました。
特に「Last Days」「Romantic Fantasy」といった楽曲からは、彼の情熱溢れるメロディとの深い共鳴を感じ取ることができます。
この「A Love Letter To You 5」トリッピー・レッドのこれまでの集大成であり、彼の進化と新しい芸術的アプローチが光っています。
過去の名曲達もサンプリングを通じて新しい息吹を受け、ファンに感動を与えています。
是非この作品を通じて、彼の深化した音楽性をぜひお楽しみください。

今回紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️

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