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【C103参加レポ】ビックサイトよ…私は帰ってきた――!

半年に一度、このセリフをビックサイトで心のなかでつぶやく。そんなキモいガノタの、23年の冬コミ、C103のレポ記事になる。

自己紹介がてら、コミケ参加歴を振り返ると、初参加のC80から、気がついたら10年近く参加し続けている。夏か冬、1年に一度は必ずどちらかのコミケに参加してきた。こう書くと、毎回始発組な猛者かと思われるが、そうではない。

毎回何か目的があったわけではなく、午後にふらりと行く年も多かった。何も買うものがなくても、わざわざビックサイトまで行っていたのである。

不思議なイベントだ。自分の中で、そんなイベントはコミケ意外に存在していない。


好きが集まった空間

レポの前に、コミケへの思いを語らせて欲しい。
なぜ毎年コミケに行っているか。

好きな同人作家たちの本が買える、それだけでなく、会えて会話できる場所。そんなところに憧れを持っていた。

そして、普通の本のサイン会とかと違って、やわからな雰囲気だけでなく、オタクたちの戦場さながらの殺伐とした雰囲気と緊張感もある。でも、根本には同じ趣味を楽しむ同士、戦友のような、奇妙な一体感が流れている。そんな不思議な異様な雰囲気にも同時に惹かれていた。

コミケとは、そんな場所だった。そして何より、「好き」が集まっていた。良くも悪くも、自分の好きなことにしか関心がない、世間体なんか気にしない、そんなオタクたちが集まっていた。

やっぱり自分の憧れはここにあるのだろうなと思う。フルグラのアニメTシャツを着て、他人と肩がぶつかり合いながら、自分の欲しいもののために突き進む。そんなオタクに自分は憧れていた。そうありたいなと思っていた。


かつて自分もそれに近しい時もあったけど、今や変に大人ぶってしまった。エッチな本はクレジットカードで電子書籍で買うし、グッズなんかも通販でもいいやと思ってしまう。

好きだった同人作家はみんな卒業し、かといって新しい作家を探すほどの気力もない。コスパだけで考え、未熟なクオリティの同人誌を一瞥して、買う価値もないと切り捨てる。プロの作家、それも好きな作家だけを買ったり、ネットの評判だけを見て買ったり。

そんな、つまらない大人になってしまった。


だからこそ、自分はあの逆三角形の場に憧れるのかもしれない。
まだあの場に行けば、そんなかつて自分の憧れたオタクたちと同じ空気を吸える。自分も「好き」が集まった空間の参加者になれる。

あるいは、チケットやカタログを買うことで貢献したいのだろうか。採算性はあまりないながらも、それでも企業ブースに出店する企業にお金を落としたい、そんな「パトロン」じみた発送をしてしまうようになったのかもしれない。「憧れ」の存在を支援することで自分の存在意義を果たそうとしているのだろうか。

とにかく、自分はあの場に参加すると、安心する。心が満たされる。コミケとはそんな場所なのだ。
…書いといてなんですが、すごく気持ち悪いオタクポエムですね。


今年の目標

ようやく、今年の冬コミの話。
今年の冬コミは珍しく目標があった。それはホワイト・アルバム2のサイン入り複製原画!

アーリーはこのグッズの存在に気づいた時点で抽選終わっていたので、午前入場で突撃。

サイン入りと言っても、ホワイト・アルバム2は2010年発売のエロゲ。10年以上前の作品だ。価格は2.2万円。そんなガチにならなくても買えるだろうと高を括っていた。ちょいと寝坊したけど、そんなに焦らず、午前入場の開場40分前には駅に到着。のんびり待機列に並んだ。


…なめてました。
気がついたら、自分が欲しかったイラストは売り切れていた。

この写真は絶望に暮れて撮りました

どうやら、Twitterで情報収集すると、この絵柄は午前入場最速組でもほとんど買えなかったらしい。アーリー分でほぼ完売のようだ。そーだよなぁ。このイラスト、めっちゃいいもんな。


妥協してもう1つの複製原画を買うかめちゃくちゃ悩んだ。でも、買わない後悔より、買う後悔。自分の青春の一端を作ったイラストレーターのサインを買わないという後悔よりも、冬のボーナスを使う方を俺は選ぶ!!

そんな気持ちで、残っていたサイン入り複製原画を購入しました。いや、これも良いイラストだけどね…


その後は、型月のカレンダーを買ったり(中3くらいの時に購入した以来何年かぶり)。企業ブースに出ていたはちみつをなぜか購入したり。あとはこの令和になのはのグッズが売っていたので、買っちゃいました。なのは完売。

エロマンガ表現史という、以前より気になっていた一般書籍?が売っていたので、購入したり。東の同人コーナーを入念に回る体力はなかったのが悔しい。

そんなこんなをしていたら、14時すぎ。本当のお目当ては買えなかった悔しさを抱えながら、帰路につく。


初めての献血

そんな帰り道に、献血の宣伝が。今年は電撃文庫の周年ということで、それをお祝いするイラストポスターが貼られていた。

ちょっと欲しい…
電撃文庫はそんなにガチで好きだったわけじゃないけど。


何より、欲しかったものを手に入れ損ねた悔しさを、社会貢献したという満足感で代替するように、献血場へ誘われていった。

なにげに人生初献血で、かなりドキドキしたもの、割りかしスムーズに完了した。1番のハイライトは、巨大な型月のカレンダーを荷物置き場に置く時に悪戦苦闘していると、スタッフの人が
「TYPE MOONかな?2箱使っていいよ」
と自然に言ってきたことだ。

きっと、何年もこの場所で型月伝統の巨大カレンダーの収納に苦戦するオタクを見てきていたのだろう。コミケの採血場ならではの、面白さだった。


夢の打合げ

そんな感じでゆっくりと採血をされ休憩していると16時。なにげにここまで遅くビックサイトにいたのは初めてだった。

りんかい線が激混みだったので、作戦を切り替え、徒歩で豊洲まで行く作戦に切り替え。のんびり歩いていると、サークル出場していた(正確には売り子していた)友人に、打ち上げで飲もうよと誘われた。


コミケの打ち上げ!
中学生のころからPixivで見ていたオフレポで散々聞いたワードである。もちろん、自分はコミケの出展者じゃないから、本当の意味での打ち上げではないけども、憧れていた展開である。

完全におじゃま虫ながらも、いそいそと参加させていただいた。コミケ参加者らしく、毒にも薬にもならないオタク話と、互いのオススメを交換しあう。

そう、これでいい。コミケ参加者の会話はこれでいいのだ。


総括

やっぱりコミケは楽しい。欲しい物があるとなおさら。特にこんな遅くまで会場にいたのは初めてだったので、すごくいい経験だった。

1番感じたのは、コミケの高齢化である。チケット制(課金制)になったからであろう、若い人を全然見ない。1番若そうで大学生といった感じだ。

もちろん、教育的には、中学生や高校生が来る場所ではない。あるべき姿になっているのは分かる。でも、自分も昔は参加してこっそりエッチな本をーゲフンゲフンーしていたので、何だか寂しい。


電子や通販が便利なのは分かるが、この会場の熱気。狂気。これこそコミケだと思う。廃れないで欲しいなぁ。

今日はいつも行くバーの最終営業日なので、そこでしっぽり飲んで、明日は帰省。私のコミケはここで終わり。また翌年も、楽しく参加したい。
以上、つらつらと書いてしまったコミケ参加レポでした。


本日の戦利品

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