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アリエル・ドルフマン『死と乙女』を観て、読んで

アリエル・ドルフマン作『死と乙女』。 弦巻楽団「秋の大文化祭!2023」にて鑑賞したものがかなり興味深く、鑑賞したその日のうちに岩波文庫から出版された文庫版を購入した。なお、弦巻楽団での上演は青井陽治翻訳で、2023年8月出版の岩波文庫版(飯島みどり訳)とは別のもの。『死と乙女』は近年上演機会も多く、さらに、新訳の出版ということからも本作の同時代性がわかる。 パウリナは、夫で弁護士のヘラルドが連れてきた男性医師ロベルトが、過去に彼女を拷問し強姦した張本人であることを主張する

    • 豊岡演劇祭 Q『弱法師』

      豊岡演劇祭2023ディレクターズプログラム Q『弱法師』 城崎国際アートセンター 劇作・演出:市原佐都子 語り:原サチコ 音楽・琵琶:西原鶴真 人形遣い:大崎晃伸、川村美紀子、中西星羅、畑中良太 『虫』『バッコスの信女-ホルスタインの雌』などの市原佐都子作・演出による、能『弱法師』をベースとした作品。ドイツの世界演劇祭で初演された後、高知・城崎(豊岡演劇祭)で上演された。 作品はハンブルク・ドイツ劇場の専属俳優である原サチコの語りにより進行し、人形遣いが4人(豊岡演劇祭で

      • ぱぷりか『柔らかく揺れる』

        豊岡演劇祭2023ディレクターズプログラム はぷりか『柔らかく揺れる』。 作・演出:福名理穂 出演:岡本 唯(ぱぷりか)、山本真莉、江藤みなみ(avenir'e)、池戸夏海、篠原初実、大浦千佳(劇団チーズtheater)、荻野祐輔、佐久間麻由、富岡晃一郎、井内ミワク(はえぎわ) 本というかプロットというか状況の作り方の巧みさは特筆すべきだと思う。登場人物10人のうち、家系図を書けばそこに含まれない人物は二人だけという基本的には家族・親族内での物語となる。 一部過去シーンが

        • 豊岡演劇祭 こまばアゴラ劇場国際演劇交流プロジェクト2023『KOTATSU』 「みんな何かある」

          作・演出:パスカル・ランベール 共同演出・日本語監修:平田オリザ 翻訳:平野暁人 出演:山内健司、兵藤公美、太田 宏、知念史麻、申 瑞季、荻野友里、佐藤 滋、森 一生、名古屋愛、淺村カミーラ(以上、青年団) スイング:たむらみずほ、川隅奈保子、福田倫子、中藤 奨(以上、青年団) 同族企業の社長である宏を中心として、海外で起きた事故から始まる不和と価値観のすれ違いを描いた作品。 舞台は炬燵を中心に添えて上手・下手・奥側と三面が屏風に囲まれた、古典的な和風の、そして見るからに裕

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          豊岡演劇祭 範宙遊泳『バナナの花は食べられる』-「ら」が「ら」であるための物語たち

          豊岡演劇祭ディレクターズプログラム 範宙遊泳『バナナの花は食べられる』 芸術文化観光専門職大学 静思堂シアター 作・演出:山本卓卓 出演:埜本幸良、福原冠、井神沙恵、入手杏奈​、植田崇幸、細谷貴宏 主人公の穴倉の腐ったバナナ(穴ちゃん)は、マッチングアプリで男性を釣ることで小銭を稼いでいた百三一桜(穴ちゃんに131回釣りのメッセージを送ったことから命名される)と出会う。衝突しながらも俺「ら」になった二人は探偵ごっこを続けるうちに、さらにレナちゃんさん、くびちゃん(ミツオ)と

          豊岡演劇祭 範宙遊泳『バナナの花は食べられる』-「ら」が「ら」であるための物語たち

          NT Live『かもめ』に向けてメモ用

          <以下、公式HPより引用> 作:アントン・チェーホフ 脚本:アーニャ・リース 演出:ジェイミー・ロイド 出演:エミリア・クラーク、トム・リース・ハリーズ(『ホワイトラインズ』)、ダニエル・モンクス(『ノーマル・ハート』)、ソフィー・ウー(『フレッシュミート』)、インディラ・ヴァルマ(『ゲーム・オブ・スローンズ』) ​字幕翻訳:柏木しょうこ シノプシス: アントン・チェーホフの愛と孤独の物語を21世紀にアレンジした作品で、『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラークがウエ

          NT Live『かもめ』に向けてメモ用