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『その名はカフカ』Modulaceに関するあまり長くない追記

 本記事は先日連載を終了しました『その名はカフカ』の第四部Modulace(転調の意)の解説記事です。
 今年二月から約二ヶ月間に渡って連載しました全22話を納めたマガジンはこちらです↓

 これまでの解説記事よりは長くならないはず……と思いながら書き始めましたので、連載をお読みくださった方にサラッとお付き合いいただければ幸いです。

 本記事で「その名はカフカって、何?」と思われた方はこちらからどうぞ↓


執筆の速度と投稿頻度

 今回も第三部Disonance同様、書き始めてから暫く「最後まで行けるんかいな」と心配ですぐには公開に至れませんでした。書き始めた当初、第四話までのアイデアがあって第四話を書きたいがために執筆開始しており、その第四話が書けた時点で「連載、始めちゃおうか」と思い、投稿開始。
 連載開始時点では今まで通り計画性のない投稿頻度になるだろうと思っていたのですが、第二話から最終話まで定期的に日曜の夜と水曜の夜(日本時間では月曜の朝と木曜の朝)、週二回投稿しました。
 最初にストックがある状態で書き始めたので、常に三話ほど完成したものがある状態で投稿していくことになり、第19話を投稿した時点で最終話まで書き上がっていました。
 こう書くと最初からしっかり構成を練って書いていったように聞こえると思いますが、そもそも最初の書き始めたきっかけが「第四話が書きたい」だったので、その先は、確か第13話まで「この後どうなるのかな?」と自分でも不確かな状態でした。第13話を書き終わった頃、最終話までの計画がザっと出てきた感じです。

何が「Modulace」だったのか

 「転調」という副題を付けての連載でしたが「何も変わらなかったんじゃない?」という印象の読者様もいらっしゃったかもしれません。この副題は「レンカの変化(とりあえず)完了」のつもりで付けました。
 ヴァレンティンがレンカにKontrapunktの最後に言っていた「13年間深い穴の中にいたのが一息にその穴から放り出された状態」で宙に浮いて空中で足をバタバタしていたのがDisonanceで、Modulaceでやっと着地した。そんなレンカを感じ取っていただけたら嬉しいなあ、と思います。着地の状態によってはまだよろけるかもしれないし、一歩踏み出せば小石につまずくかもしれませんが、それはまたこれからのお話です。

地図

 第三部Disonanceの後にDisonanceのための解説記事を出さなかったため、地図のおさらいなどをしませんでした。ここでDisonanceとModulace、両方の最終話の記事の地図を載せておきます。

Disonance第23話に記載の地図
Modulace第22話記載の地図

 両地図ともブラチスラヴァは書き込んであるだけで舞台にはなっていません。

登場人物の生年表

 こちらもDisonanceの後ではやりませんでしたが、Disonanceだけに登場した重要人物、というのはいなかったかと思うので、こちらを参考にしていただければ良いかと思います。

レンカ(1980)
エミル(1987)
アダム(1965)
カーロイ(1964)
ヴァレンティン(1972)
ティーナ(1966)
サシャ(1967)
ペーテル(1994)
ジョフィエ(1995)
スラーフコ(1973)
ヴェロニカ(1986)
スルデャン(1981)
マーヤ(1991)
ヴク(1996)
山高帽の男(1959)
イリヤ(1963)
ルツァ(1967)
ラーヂャ(1957)
テンゲル(????)
ハルトマン病院長(1951)
ルカーシュ・クレイツァル(1972)
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サンドラ(1969)
ペーテルの弟(2000)妹(2002)
アダムの娘(1992)

 うわ、何だか長くなりましたね、Kontrapunktに比べて。Kontrapunktに登場したけれど当時は生年表に載せるほどのキャラじゃなかった人も追加していますが。誰か忘れてないかな?
 読者様ご自身やご家族、ご友人などと同い年のキャラを探して楽しんでいただければ幸いです。

『その名はカフカ』のこれからの予定

 第五部は、書きます。しかし、今度こそ次の連載開始まで時間を置きたい。Disonanceで完結したことにしちゃおうか、なんて言ってたくせに、結局Modulaceまで二ヶ月くらいしか空けませんでした。もうちょっと自分という人間が成長したことがにじみ出るような次連載にしたい……時間を置いたからって成長できるものでもないかもしれませんが。いい年して。笑

 どうあれ、第三部と第四部を一冊にした『その名はカフカ』第二巻は年内に作りたいと思っています。書いてから時間が経ってしまうと校正しようにも訳が分からなくなりそう、と怖いので。
 第二巻は第一巻より更に厚くなること確実です。第一巻に収められているのはPreludium全14話とKontrapunkt全22話に対して第二巻に入るのはDisonance全23話とModulace全22話、ですから。しかもPreludiumは今よりも毎話短めでした。執筆開始当初からModulaceはDisonanceと一緒に一冊にすることを考え、あまり長くしたくないな、とは思っていました。KontrapunktとDisonanceでは7000字越えの記事がありましたが、Modulaceでは第六話だけ6000字越え、あとはだいたい4000字から6000字弱で収まりました。それでもPreludiumよりは確実に長いですね。

終わりに

 おお、何だか本当に短い解説記事になりましたよ!いつもダラダラダラダラ悩ましいほどに長い解説を書いていたのに。
 しかし、最後に言いたいことはいつも同じ。ここまで連載に付き合ってくださった読者の皆様、どうもありがとうございました。次回連載はいつになるか分かりませんが、引き続き『その名はカフカ』をよろしくお願いいたします。


【おまけ】
 第四部完結を記念してクイズです。
 『その名はカフカ』の中の登場人物で一人だけ名前と出身地が同じである実在する私の知り合いがいます。そして物語の現時点(2014年)での年齢は、私がその実在の人物と知り合った頃のその人の歳と同じです(つまり、生年表の生まれ年とその実在の人の生まれ年は違っています)。さあ、誰でしょう?
 もうこれは勘で行くしかないクイズですが、よろしければコメント欄にお答えをご記入いただければと思います。お一人様一回答のみでご参加ください。あ、でも消去法でいつか誰かが当ててしまうのか……では先着四名様まで回答可能、という限定企画にいたします。
 見事正解された方には……え、どうしよう、何も賞品が思いつかない。何かリクエストしてください。笑


『Lenka et kavka』 21 x 29,7 cm 鉛筆


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