シメパフェ文化をぶっ壊す

札幌の人間は、飲むと必ずと言っていいほどシメパフェという妙な文化の批判話になる。
値段も量も双方締めじゃないだろあれ。
ってな感じだ。
昨日も友人とそんな話をしてしまった。
老人だから同じ話を何度もするのだ。

いいか、締めのラーメンのことをよく思い出してみろ。
黄金のスープと太ちぢれ卵麺、ボリューム満点の…
あ、やっぱり札幌ラーメンは量も値段も高かったわ。
たぶん博多の屋台ラーメンくらいがちょうどいいんだけどね。食べたことないからわからんけど。




閑話休題。
シメパフェという言葉を文字通りにするならこうだろ!という妄想。


まず、パッと入る、サッと食べて出ていく。
これの実現のためには座席などいらない。
立ち食いスタイルだ。

私が友人と3人で店に入るとする。
「ヘイらっしゃい!3人かい?待ってなすぐ出すから!」
ねじり鉢巻をした大将が、ものの3分で3人分のパフェをちゃちゃっと作り上げる。
ちなみに、この店にメニューなどと言うものはない。
季節によって変わるパフェを1種類しか出さないので、人数を確認したらすぐに調理に取り掛かる。

「ヘイお待ち!今は栗の季節だからモンブランパフェだよ!」
そう言うが早いか、完成したてのパフェがカウンターの長いテーブルをシャッと滑って私の前で止まる。
西部劇でお馴染みのアレと同じだ。

小ぶりなパフェはグラス一杯分といった感じ。
小さいからといって手抜きされていない、丁寧に甘露煮にされた和栗がてっぺんで燦然と輝く。
私たちはかっこむようにパフェを平らげると、500円を置いて店を出る。
「大将ありがと!今回のパフェも美味しいね!」
「あいよっ!またご贔屓に!」


…こんくらいでよくない?

終。

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