特効薬無し
先日隣県の自治体でのパワハラ防止研修を務めて参りました。
こうした研修や講演等でよく質問されることがあります。それは「どの取組をすればいいのか」というもの。これはハラスメント対策に限らず、働き方改革、イクボス等でもよく質問となる(あるいはそう心に秘めている参加者がいる)ものです。
で、これに対しての答えですが「ない」です。残念ながら。全てを解決する解答があるなら、逆に聞きたい(笑)。
大切なことは、「現場の実情に併せて」取組を「カスタマイズしていく」こと。研修に来た同じ自治体の公務員でも、地域づくり関連部署と消防では業務の性質もまるで異なります。従って、ある部署で「ノー残業デー」を導入したとして、それがすべての関連機関で円滑に運用されるとは限りません。一括対応は困難です。
これは特定の業務を行う事業所にも言えます。
例えば、僕が過去に勤務していた予備校で、「日曜を開校する」という話題が上がったことがありました。で、通達として全校せよと。ところが、僕の管轄する事業所では、地域の特性と言いましょうか。スポーツが盛んなこともあり、日曜日はほぼ大会や強化練習。このため、まるでコマが埋まりません。その分、平日にしわ寄せが行きます。開けても誰も来ない。交通費と人件費の無駄です。
〇〇県で上手くいったから、じゃあ全部やればいい。あまりにも短絡的な戦略です。
そしてそれを誰もが分かっていながら、提案できないカルチャーがあることもこの会社にとっての問題点でした。提案することで自分の評価が不利になるのでは…。そんな風に怯え切った社員ばかり。これでは成長できませんよね。
その現場現場の実情によって、戦略は変わるべき。働き方改革も同様です。
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