QED ベイカー街の問題:高田崇史:シャーロキアン、羨ましい

「QED ベイカー街の問題」(71/2022年)

和歌の次はホームズですか、文字のパワー炸裂です。
シャーロキアンって凄いですね、コナン・ドイルが書いた文章をベースにあるとあらゆる想像、妄想をして楽しむ。この楽しみ、無限です。
でも、本作品でも触れられていますが、そもそも事実とはなんなのでしょうか。江戸時代って本当にあったのでしょうか。ある作家さんが作り上げた世界である可能性もあるわけです。だとすれば、シャーロック・ホームズは実在していたかもしれませんよね。ドイルは実は史実に基づいてドキュメンタリーを書いていたのかもしれません。

シャーロキアンのクラブを背景とした連続殺人事件です。ホームズの謎と同時に殺人事件の真相も明らかになります。今回はどちらかといえば殺人事件の謎解きの方が素晴しかったかもしれません。あ、そういう殺し方だったのね…という驚き、なるほどと思わせる動機。

フィクションとノンフィクションが混ざりあう本シリーズで、本作品はノンフィクション自体がフィクションで構成されるという複雑な構成で知的好奇心、満たされました。


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