会話のスライス note版①

これは2024/02/09に起きた会話の一部分です。
この会話の中から自分が何を読み取ったかを見ていただければ幸いと思います。

問題となる会話の直前に一つのとあるミスがありまして、
それは通常では前日の内容について事前に報告が入ってきて始めるような業務なのですが、それが入ってこなかった結果のミスが生じたという所から始まります。

会話例

自分が体験した内容として、
最終的に「自分がデスクにメモを残さなかったからこういうミスが起きた」という会話の終わりになってしまいました。
いつもは自主防衛として・連絡として、デスクに履歴としてのメモを残しておくのですが、その時は残しておりませんでした。

こういう出来事を前段階として持って次の内容に入ります。

その後、自分がデスクでPCを操作していて、業務が一段落して一息ついているときに、

「大丈夫?」と声を掛けられました。

「はい!大丈夫ですよ」と答えると、
「今、○○が出来るようになったのだけれど、そっちに移れますか?」
という話で、
自分はそれに了解して手元を切り上げてそちらに移ったのでした。

今回は、この「大丈夫?」についての考えになります。

この「大丈夫?」には2通りの解釈が出来ると事後の整理で考えました。

2種の解釈パターン

①「大丈夫?」
→(「Ⅰさっきああいうことがあったけど、
   Ⅱ気にしてない?
   Ⅲ集中できてる?(または、Ⅲ出来上がった?)」)
という解釈の取り方。

②「大丈夫?」
→(「Ⅰさっきああいうことがあったけど、
   Ⅱ何か文句ある?
   Ⅲ集中できてる?(または、Ⅲ出来上がった?)」)

この「大丈夫?」だけであると、このように解釈の取り方の広がりが起こりうると考えます。
この解釈の分岐は前段のミスの出来事がトリガーになっています。
ⅠとⅢが共通事項としてあると考えると、このⅡ段の内容が解釈の核になります。
自分は、ここを後者②として意味をとってしまったために、心の中でわだかまりが残り、その後の時間しばらく自分にとって難しいような心の状態になりました。

別の問いかけのやり方について

しかし、その後でこのようにも考えました。
相手はこの場面で別の方法でもっても自分に対して問いかけることが出来たのではないか、と。

その方法はこうです。

A「○○(自分)さん、いいですか?」と問いかけますね、
自分「はい」と答えますね。
A「今、○○出来るようになったのだけれど、大丈夫?」

このような問いかけです。
このように理由を最初に持ってくることで、この「大丈夫?」を一つのルートへと誘導することが出来ます。
「大丈夫?」に対して、「何か文句ある?」という私側の解釈が入る余地はないと考えました。「大丈夫」の意味が前文の内容を連ねて、1つに確定されます。

私は、この出来事をヒントにより内容を進めていって、説明を2つのタイプに分けました。○○が要望やお願い・要求だと思って読んでください。

①「○○。(~~だから)」(「○○やってほしい。(~~だから)」)
②「~~だから、○○。」(「~~だから、○○やってほしい。」)

①は要件や結論を先に言って。理由は後から述べられるか、最後まで述べられないか、という内容になります。
②は理由を先に言って、要件や結論を後に回す方法になります。

どの状況下においてそのモデルが理想的に機能するか?

これからそれぞれが機能するパターンについて書こうと思います。
これは、「どの状況下においてそのモデルが理想的に機能するか?」という話題です。

①について

①については、お互いが対等の関係であると有効に機能します。この場合の対等は形式的にも対等・対抗的で、心理的にも対等が易しい、の両方です。
例えば、「○○やって。」という問いかけに対して、
「なんでですか?」とか「こっちの方が良いじゃないですか。」と応答できるような関係において、このモデルは有効に機能します。
このように応答することによって、()内の「それは、~~だから、なんですよ。」というように続けて相手が説明することにもなりますし、最初の「○○やって。」で問いかけた先が納得してそれをやってくれるならば、それはそれでまるっと物事は収まるわけです。
あなたが全く何かをする意味が分からないまま、その何かを行い続けることだってあるでしょう。結果、あの時はなんでこうするかは分からなかったけれども、結果としてそれを自分にやらせた意味が今となっては分かるという話も見聞きします。
それを可能にするものは相手に対する信頼や恭順であって、それがベースになっています。相手が確実に何かを知っている・自分にとって信用に足る確かな対象であると判断した場合に、あなたは厳しめなアドバイスや理不尽めいた要求でもそれを飲むということが起きうるのではないでしょうか。このやりとりの中には、この側面もあると考えます。
やらなければ分からないものも存在します。それは一応の擁護としてここに書き残します。

②について

②については、お互いにおいて何らかの明確な形式的上下関係があって、そうした対等な・率直な応答を受ける側がしづらい状況があるときに、有効に機能します。次の内容がある会社は珍しいかもしれませんが、「上司・スタッフの指示を守り」などのように業務規則や行動指針としてそれが設定されている場合もあり、それが自身にとっての業務上の評価になりさえします。
その場合、何か指示を受けた場合に「なんでですか?」とか、自分の視点から見たときに「こっちの方が良いです」と返してしまうことは、「素直ではない」という評価を相手に与えてしまう恐れがなります。
そうすると、あくまで指示を受ける側はそうした応答が出来なくなってしまう。その状況に対して「○○やって。」と言われるならば、しぶしぶそれを受け入れざるをえなくなります。自分がなぜそれをするべきかわからないまま。自分の視点からその頼まれ事を見たときに、当然「こうやった方が良いじゃん」とあなたが考えることもあるかもしれません。なぜそれを指示するのか?という明確な理由がわからないとその分だけ相手と食い違いが生じることになります。
食い違いのロスを減らしたり無くしたりするために、「~~だから、○○」という問いかけが必要になってくるのではないでしょうか。
自分から見て、この状況が先行する限りにおいて、これは指示という範疇においてスムーズな方法と思いました。

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