スケアクロウ(詠み人知らずのブルース)

みな同じことを繰り返してるようで
違うことをしているのだよ

例えば、
穴を掘るにしても、スープを作るにしても

毎回違ったやり方がある

四辻で説教を垂れるスケアクロウ
作者不詳の肖像を抱えているやつ

人の数だけそれぞれのブルースがある

つまり、詠み人知らずというわけ

悲しみの数以上に人がいる

深夜のだれもいないスクランブル交差点で
僕は思わずブルースを口ずさんだ

歌詞のスペルも知らずに


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