見出し画像

鶯谷に立って思い出す、自分にとっての故郷

鶯谷

鶯谷、字面だけは見たことあるけど、読み方すら知らなかった街。

タイフェスで賑わう代々木公園から、自分が今まで経験したことがないくらい混んでいる山手線に原宿から乗って東京キネマ倶楽部へと向かった。

鶯谷は、ネットで調べるとラブホテルが多かったり所謂治安の悪そうな街らしい。だけど、ついた途端に自分のホームグラウンドのような、なんだか落ち着く場所だなって思った。

竹の塚に行った時もそうだったし、渋谷なら道玄坂が僕は好きだ。

地元 十勝 帯広

僕が育った帯広という街は駅前でドラッグをキメて瞳孔が開いてるお兄さんが歩いてたり、大麻の使用量が多い街らしく相対的に見ると治安の良い街ではない。

そして、僕の実家はラブホテルのすぐ迎えにある。性とか薬とか、そういう表舞台じゃない世界がいつもそばにあった。

どんな街にもそこで暮らす人がいる。暮らしている側からすると外から見てどんな街だとしても、特別困ったことなんてないし、むしろ居心地がよかったりする。

十勝の人は口を揃えて十勝は人が良いと言う。外に出ていってもなんだかんだみんな地元に帰ってくる。大学で遠くに行った人は就職は地元、という人も多い。

僕はそんな地元を嫌いではない、だけど大好きでもない。地元愛故の内向きな空気感を僕はあたたかさではなく、閉塞感と感じてしまうから、地元は息苦しい。

この感覚は地方から都会に出てきた人なら共感してくれるんじゃないだろうか。

それでも僕の中には、18年間を過ごした故郷としてあの街が刻まれているから、近い雰囲気の漂う街に来た時、懐かしさや愛着や、なんだか心がふわふわと満たされる感じがするのだろう。

去年2年ぶりくらいに帰省したら、ながれる時間や空気が今自分が働いたり暮らしてる街と違っていて、地元なのに別の国だったり別世界線に来てるようだった。

地元や故郷というものは、一つないし数個だけで、一生増えることはないから、なんだかんだずっと大切な場所。


サポートでいただいたお金は全てサポートに使わせていただきます。note村のスキの循環が活性化します。