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【お仕事DJの記録】Keep it real β

2022年1月18-20日の3日間、虎の門ヒルズフォーラムで開催されたKeep it real βという展示会でDJをしました。「共創型展示会」という新しい取り組みの特徴と僕の役割、感想をお届けします。

Keep it real β 公式HP

はじまり

僕は2011年から「向源」という寺社フェスを主催しています。仏教、神道、日本文化を体験して「自らの”源”と”向"き合おう」というフェスです。そういったボーダレスなイベントのご縁で2017年からプロテスタント教会が主催するクリスマスイベント「代官山ノエル」と交流を持つようになりました。そのメンバーである若松さんから「イベントの未来を作る105人」というコミュニティのボードメンバーに2018年からお誘いいただき、虎ノ門ヒルズの皆様と仲良くさせていただく中で若松さんを含む数名で立ち上がったのが今回のイベント「Keep it real β」です。
宗教者として最初は出会い、イベントで交わり、5年目のお付き合いの中で今回djとして一緒に。僕らしい流れ。

教会で若松さん達と出会い(2017年)
イベントの未来を作る105人のみんなと(2018)

Keep it real βの2つの趣旨

ビックサイトや幕張メッセといった大規模会場で数百ブースあるイベントを見て回ると1日仕事になってしまう上に、各出展者さんと濃いコミュニケーションは取れません。
その点Keep it real βでは30ブース前後の出展者さんとプロダクトを囲んでの対話がメインになります。目の前に置かれたプロダクトは出展者さんの技術やコンセプトを物語るとっかかりであって、出展者さんと一緒に何ができるか、こんなものと組み合わせては?こうだったらもっと使いやすいなと話し込んじゃいましょうという場です。そうして出展者さんの人柄に直接触れることができます。何を買うか、何をするかも大事だけど、誰から買うか、誰とするかも大事ですよね。
また虎の門という場所で13時から20時という時間帯に開催することで午後の数時間で立ち寄れる手軽さや、懇親会のノリでお酒を片手にざっくばらんに語り合うシチュエーションを目指していました(今回はコロナの関係でソフトドリンクのみ)

出展者、来場者という垣根をなくし、みんなで参加しあって作り合うオープンマインドな展示会。ちょっとバーニングマンっぽくもあって、そんな場にはdjが必要不可欠!ということで熱烈にお招きいただきました。

対話がメインの展示台
主催メンバーで作戦会議

それと、僕の目線から見たこのイベントのもう一つの趣旨は「都心の中規模イベント会場の活用提案」です。ビックサイトのような大規模会場でもなく、個展向きな小規模会場でもない、ビジネス向けの中規模会場である虎の門ヒルズフォーラムはビジネスイベントのリモート化に伴い難しい立ち位置にあります。その中でどうしたらリアルの価値を最大化できるかという問いに対する一つの実験がこの場です。なので今後もKeep it realに是非ご来場ください!というよりは虎の門ヒルズフォーラムを使ってKeep it realのような共創型展示会をしてみませんか?そのための什器やノウハウを提供しますよ。という主催者さんに向けた「新しい展示会の展示」であり、そんな新しい展示会にはdjもいますよーという、いわば僕も展示物でした。

全体の様子

今回は音源1つ+3日間のdj

初日はプレス、関係者のみの懇親会だったので3時間のdj
2日目の前半は事前に納品した音源を流していただき、後半から3時間のdj
3日目はフルタイム、5時間のdjでした。

幅広くいろいろな方にご来場いただきましたが、クラブやフェスと違って音楽を目的に来ている人は誰もいません。新しいことに感度の高い方々がプロダクトを見て、出会い、創造する場です。空いていて静かな時間帯もあれば、あるテーブルの盛り上がりに触発されて会場全体に熱がこもる時もあります。そういった会場全体の機微と流れを感じ取りながら賑やかにしたり、集中を促したり、リラックスさせたり。

主催メンバーからも「居ると居ないで全然違うね」って言ってもらえたし、僕も自信とプライドを持ってdjやっていますがこんなに変わるもんかと驚くほど違いを出すことができました。
ホテルのラウンジで毎週金曜の夜19時から23時までdjをしている時期があったのですが、その時も僕が居ると居ないでコース料理を終えた後もバーの代わりに滞在し続けてくれて客単価が大きく変わったりしていたのですが、やはり僕の音楽には居心地が良く、リラックスしてオープンマインドに、ずっとその場所に居たくなる作用があるようです。

嬉しい感想

バーニングマンでも僕がプレイしはじめるとみんなヨソに出かけなくなっちゃって、お喋りしたりお昼寝したりして時間がすぎていって、最後の曲だよっていうとすごく残念そうで。そういう景色を眺めるのが大好きでした。

人の中でdjをしていると、人の中でdjをしていたたくさんの思い出がこみ上げてきます。繊細に集中して心を込めて。

僕のdjを聴きながらくつろぐみんな(Burning man 2019)

最後に

Keep it real以外でもPlug and play Japanというビジネスの場でもdjをしているのですが、こちらはベンチャー企業と、省庁、大企業をつないでイノベーションを促進させるアクセラレータープログラムという取り組みで、どちらも出会いと共創の場という共通点があります。誰と出会うかも大事だけど、どう出会うかも大事。
良い出会いの場を作ろうとする主催者の方々からお声がけをいただいているのが嬉しいし、そういうところで僕の音楽は輝くんだなあと気付かせてもらっています。とても名誉で嬉しいこと。
今回仲間に加えていただいたKeep it realの皆様、あの場で初めて出会った皆様、僕に会いにブースを訪れてくれた友人たち、本当にありがとうございます。また良い音楽の中で会いましょう。

今回の一曲

Blanche の City Lights (Gorje Hewek & Izhevski Remix)
イベントを終えて、再開発が進む虎の門ヒルズの近い未来に想いを馳せ、美しい歌声に目を瞑る感じ。


また来るよ。


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