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いま絵がどんなにヘタでも漫画家になることは可能だと思う。

皆様こんにちは、まだまだヒヨッコ漫画家のよっしーです。少年画報社のマンガアプリ「マンガDX+」で『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』という医療漫画を連載しています。

私はこの記事を書いている時点でもうすぐ46歳になりますが、漫画家デビューしたのは44歳の時です。
小学生の時に藤子不二雄先生の『まんが道』と出会い、藤子不二雄先生や手塚治虫先生の漫画を読み漁って「将来は漫画家になりたい!」と思ったものの、中学生になると「そんなの無理に決まってるじゃん」という感じで、勉強も忙しくなり…そのまま漫画家の夢は封印されました。

しかし5年近く前、ブログ記事の挿絵代わりに1ページの漫画を描いて載せよう!とふと思い立ちました。


私のブログ『あなたの血糖値、大丈夫?』より

↑↑↑その頃描いたものがこれです。手描きの線画をスキャンしてパソコンで色を塗っていましたが、目の高さが左右でズレてるし、手は適当だし、色はベタっと塗っただけだし、とにかく色々笑えます。


『カイトくんの絵本』

↑↑↑ブログに1ページの漫画を描き始めてから1年半後、転機が訪れました。ある方から「医療マンガ大賞というコンテストがあるから応募してみたら?」と勧められたのです。

ページ数が多いちゃんとした(?)漫画を描くのはこれが初めてでしたが、これを機会に本格的に漫画を描いてみたいと思った私は急いで「液晶タブレット」を12回分割払い(!)で購入して慣れないデジタル作画で漫画を描き、応募しました。結果はありがたいことに特別賞をいただきました。

それからせっせと漫画を描いてはコンテストに応募しますが、数え切れないほど落ちまくり…しかしプロの漫画家や編集者の方がアドバイスを下さる投稿サイトでアドバイスをいただきながらめげずに頑張りました。


『ねこねこエッセイ ハッピーニャゴニャゴ』

↑↑↑こちらは2021年春、今から3年近く前(ブログに漫画を描き始めてから2年ちょい後)縦スクロール漫画のコンテストに応募して特別賞をいただいたものです。

この時私を選んでくださったのが、現在お世話になっている少年画報社メディア事業部の編集長さんでした。

この時の受賞特典として「担当編集者が付く」というものがあったのですが、しばらく経っても連絡が来なくて、しびれを切らして「あのーどうなってますか!?」とこちらから連絡しました(笑)

そして担当編集者さんがついてくださって「絵がまだヘタだから練習して下さい、今は絵だけなら専門学校などで勉強していてめちゃくちゃ上手い人は山ほどいます、だから負けないように」と言われて市販の漫画を描くコツが書かれた本を何冊か買って練習を始めたのです。




↑↑↑その頃は思いつくままいろいろな絵を描いていました。とにかく上手くならなきゃ!!と結構焦っていた気がしますが、そう簡単には上達せず…


『この子が私を苦しめる』

↑↑↑2022年6月、読み切りで漫画家デビューしました。
ブログに漫画を描き始めてから3年半近く。本格的に漫画を描いてコンテストに応募し始めてから2年弱。
漫画はアプリで無料で読めます。


『糖尿病専門医 甘栗ミカコのカルテ』

↑↑↑2022年11月、漫画家デビューから半年後に初連載を開始しました。最初の数回は担当編集者さんから「絵はまだまだ…」と言われていましたが、そう言われてみると確かに横顔などが不安定なので気を付けなきゃと思いました。


『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』



↑↑↑2023年11月、新連載『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』を開始しました!5年前の絵と比べると少しは変わったでしょうか?

まだまだ思い通りに描けないところだらけなのでこれからも試行錯誤は続きますが、とにかく「現時点で絵がヘタ(画力が低い)から漫画家にはなれない」と思っていらっしゃる皆様も諦めなくていいと思いますよ!

画力は高いほうがいいに決まっているのですが、漫画はイラストと違って画力以上に大事なことが他にあるので…

また「絵はたくさん描けば上手くなる」というのは必ずしもそうではないかもしれません。

私はブログに漫画を描いて載せ始めてからの期間よりも、本気で漫画家を目指そうと思ってからのほうが短期間でいろいろ理解したので…

それは漠然と「100枚描きました」ではなく、良いと思った方の描き方を見て参考にしたり、市販の良い本を読んで勉強したからだと思うのです。漫画家を目指す前はそういうことはほとんどしていなかったので…

高額なスクールなどを受講しなくても、今はわかりやすくて良い本やサイトがたくさんありますので、使いやすそうなものを見て練習してみてはいかがでしょう?

画力をUPさせることよりも、むしろネームを上手く作るとかそういうことのほうが難しいかもしれません。

私はひとりで描いていますが、幸い今はWebtoonでネーム、線画、色塗りなどの作業を分担するというやり方もあるそうです。自分が得意なことを生かして漫画家になるチャンスが広がっているのではないでしょうか。


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