いきなりITINと言われてもピンとこないと思うが、アメリカの納税者番号(Individual Taxpayer Identification Number)のことなのだが、ソーシャルセキュリティ番号(SSN)を持っていない・取得できない外国人などが、様々なTaxに関する申請やベネフィットを受ける時に必要となる番号。

普通米国で働いている外国人はSSNを取得できるので、ITINを取得する人の大半は学生や駐在員の子供、海外にいながら米国で納税義務が発生する人などが対象となる。

で、大学生の娘が学校にITINを登録する必要があったのだが(学費払っているとtaxの控除があるので)、なかなか受理されない。色々調べていくと、ITINの期限が切れるからとのこと。10年前、初めて駐在で来た時、子供達はSSNが取得できないのでITINを取る必要があると言われてとったのだが、その時はITINがexpireするとは聞いてなかった。どうやら2013年に制度が変わり5年で更新する形になったようだ。

どうやらその影響で、今年でITINが切れる人が続出するらしく、早目の更新手続きをするようにと、IRS(国税庁)からお達しがあったようだが、そんなもの目にすることもなく、今日まで来てしまった。慌てて申請をと思い、まずは会社の使ってるtax firmにお願いできるかきいたら、あえなく断られた。個人で申請をお願いしているとのこと。

行政関連への申請は嫌な思い出しかないので、できればやってもらいたかったがしょうがないので自分でやることに。実際書類を集めるのがちょっと手間だけど、申請内容自体は、慣れないと多少ビビるが、少し英語ができれば大したことないものが多い。一番面倒なのは、書類に不備があったり、返事がなかなか来なかった時などの役所とのやりとり。きちっとインストラクション読んで、必要なものを提出すればほとんど発生しない。それを逆手にとって美味しい商売してる行政書士とか税理士とかいっぱいいるのも確かだけど、案外自分でできることの方が多い。

で、IRSのページに行くとw7というITINの申請書に必要事項を記載し、必要な証拠書類を送ればいいらしい。

W7自体は申請者の名前、住所、ビザの情報、現在のITINなど書くだけの非常に簡単なものだったが、問題は証拠書類。インストラクションには、

"You must submit original documents, or certified copies of these documents from the issuing agency"

とあり、証拠書類の原本かその書類を発出した役所による認証されたコピーを提出しろと書いてある。証拠書類は、申請者のカテゴリによって異なるが、今回は身分証明および法的に米国に滞在している証拠=Visaの2点で、そのどちらも満たすのがパスポートなのだが、間違ってもこちらの役所にそんなものを出したくない。となると"certified copies"となるのだが、一体なんなんだということで今度は当地の領事館のサイトを見ると

旅券証明なるものを取り扱っており、これを出せば良いらしい。と簡単に言ってるが、結構な手間。ちゃちゃっと申請書書いて、明日にでも領事館にいってこよう。

それにしても心配なのは、IRS側の処理能力。上のリンクでも言及されているが、今回期限切れになる人が多くおそらく年末にどっと延長申請が来るだろうということと、なにやらまたgoverment shutdown(一部)の話もあり、それにぶち当たったら更に遅くなるということ。別の事案で、今とある行政機関に申請している案件があるのだが、こちらも通常よりもかなり遅れているとの話が弁護士から来ている。こういう点に関しては日本の役所はすごいなといつも思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?