クリーンミート(人工肉)はどこまで浸透するか

最近日本のテレビでも取り上げられるようになったクリーンミート(人工肉)の分野で先頭を行くインポッシブルフーズに関する記事。

ベイエリアのハンバーガー屋はもちろん、ピザ屋やサンドイッチ屋、さらには普通のレストランでもお目にかかることが増えて来たインポッシブルフーズのインポッシブルバーガー。食べたことがあるが、確かに肉に近い味はするし、本当の肉のような肉汁もある。ただ、値段もちょっと高めだし、いわゆる意識高い系の人以外は、現状では普通に牛肉を使ったハンバーガーを選ぶだろう。

Foodtechの中でも、クリーンミートは通常の肉の市場規模や将来の食糧不足、生産に掛かる資源の削減など色々な理由で注目されているが、クリーンミートといっても様々な種類が存在する。インポッシブルバーガーのような植物由来のタンパク質によるもの、クォーンのような植物酵母(カビやバクテリア?具体的な原料は開示してないっぽい)、さらにはビルゲイツやリチャードブランソンが出資するMenphis meatsなどが開発するいわゆる細胞から人工培養して作る肉など様々だ。

このうち人工培養の肉はまだまだ時間がかかりそうなので、食物由来の人工肉が先行すると思うけど、本当に浸透させるには味や見た目などの品質はもちろんのこと、マーケティングを変えないとなかなか難しい気がする。あくまで現時点の状況だと、本物の肉に価格や味で勝てないので代替としての攻め方は無理だろう。一方で別の視点、ヘルシーさや調理の簡単さなど、別の需要を掘り起こせばうまく行くんじゃないだろうか。もっとも、この辺のマーケティングはアメリカ企業はうまいので、意外とあっさり受け入れられるかもしれない。しばらくは面白い業界だと思う。

https://wired.jp/2018/08/23/major-victory-impossible-burger/

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