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イル.ディーヴォ

イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-

原題

IL DIVO

上映時間

110分

製作国

イタリア

製作年度

2008年

マフィア大裁判のドキュメンタリーを見たのは三十数年前で、それから大裁判に関係した本を何冊か読みました。
マフィア大裁判に関しては、日本の雑誌でも記事になることがあり、本や記事でイタリア首相を7期務めたことがあるジュリオ・アンドレオッティに、マフィアが起こした事件に関与した疑惑があることを知りました。
ジュリオ.アンドレオッティの疑惑については、「イル.ディーヴォ」という映画となっていて、以前に面白くて2回見ましたが、近所のレンタルショップにDVDがまだあったので、借りてまた見ました。
3回目でも最初から最後まで、飽きずに見ることができました。
政治家、実業家、聖職者、マフィア、記者、権力者の取り巻き、それぞれの役に選ばれた俳優は、うまく合っていると思います。
大物政治家の話ですから、執務、会談、私生活でイタリアの歴史的な建築物や芸術的な装飾、高額な家具が登場し、イタリア文化に触れた気持ちになりました。
大物政治家とはこんな発言や会話をするのかと、庶民とは違う世界を見せてくれました。
イタリアンロックのような音楽、ゆっくり流れるラテンリズムを効果的に使って、マフィアが起こした事件や政治家の駆け引きの場面を、流れるように展開させて、マフィア大裁判の頃のイタリア政界の雰囲気を、よく表現していると思います。
家族以外は利害と打算の人間関係、権謀術数、問題が起きても解決されない、イケメンや美女があまり登場しない、それでもイタリアンスーツに身を包んだ俳優達が、歴史と伝統のある建物や街中に登場すると、見栄え良く感じて、ジュリオ.アンドレオッティとその周囲の人物の言動を、この映画はドロドロした娯楽作品に仕上げてると思います。

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