攻めの
昨日11月9日にソフトバンクグループ(SBG)が2024年度3月期第二四半期決算を発表したので、決算短信と決算説明会の動画を見ましたが、発表された言葉になじみの無い表現が多く、よくわからないけど面白く不思議な小説と映画を見たような感想を持ちました。
SBGの当期純利益は1兆4087億円の赤字となりました。
私の感覚だと当期純利益が赤字になれば、増資とか持株会社の株式を売却して赤字分の額以上の資金を資本に充当しなければ、バランスシートの資本は減るはずです。
SBGは傘下のアームを上場させて、その売却益相当額6743億円を資本剰余金に充当しましたが、それ以上に利益剰余金は赤字や配当などのために
2023年3月31日 2兆0062億円から
2023年9月30日 4916億円
と減りました。
ところが他に資本に充当した資金は無いのに資本合計額は
2023年3月31日 10兆6492億円
2023年9月30日 11兆6712億円
と半年で1兆円以上も増えています。
何でかなとよく見ると資本合計の項目の中で「その他の包括利益累計額」が1兆7846億円増加していました。
連結業績決算は赤字になったために利益剰余金は減りましたが、それ以上に資本剰余金と「その他の包括利益累計額」が増えたために資本合計が増加したわけですね。
このバランスシートなら積極的な投資も再開できそうに思いました。
「その他の包括利益累計額」が増加したのは円安の影響と説明されていましたが、円安のために連結業績では6480億円の為替差損を計上しています。
円安になれば連結業績ではマイナスだけれども資本合計はプラスの要因となる、こんなこともあるのかとSBGの決算を見て学べました。
決算説明会の動画では孫氏の姿を見ることはできませんでしたが、代わりに登壇した後藤氏の説明もなかなか面白かったです。
1度見ただけではぼんやりとしか頭に残ってませんが、AIにかけるSBGの意気込みが伝わって来ました。
AIは危険もありますが、適切に発展させて使いこなせば私達の暮らしを良くしてくれるでしょう。
AI関連の有力企業に投資することは良いことだと思いますが、ウイワークへの投資失敗のような事態は繰り返してほしくないと多くの人が思ってることでしょう。
動画では上場したアームや他の投資先としてStack AV Balyo Mapboxが紹介されていて有望そうな会社に見えました。
SBG は手元資金を確保したので攻めの投資を再開すると語っていましたが、ウイワークのように期待に外れれば早めに損切りして、人々の暮らしと産業に役立つ会社に投資できるといいですね。
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