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ダイヤモンドの記事を見て

日本の公的累積債務とググると、グーグル生成AIでは「2022年6月末時点で、日本の『国の借金』は1255兆1932億円で、過去最大を更新しました」と出ました。

国債の発行残高と地方債の発行残高を合わせると1200兆円を超えるわけで、すごい債務の数字です。

ですが日本は貿易立国であり、日本の産業や人々の暮らしを維持するためには世界から石油、石炭、鉄鉱石などエネルギーや工業の資源、部品、技術、他にも小麦やトウモロコシなどの食料、人材などを大量に獲得する必要があり、それらの物質やサービスの交渉の決済に使われるのは円ではなく、ドルなどの外貨です。

日本の公的債務は円建てであり、外貨を調達する必要はありません。

国の債務が増えすぎて経済の回転に支障が出れば混乱が起きるでしょうが、貿易に必要なドルなど貿易相手が決済に要求する外貨があれば、食料不足とかモノ不足になることは無いでしょう。

もし決済に必要な外貨が充分あるのに何かが不足するとしたら、その何かが世界で生産が間に合わず、供給不足になった時であり、国の債務の膨張とは関係ないでしょう。

ですからドルなどの貿易に必要な外貨を日本がしっかり獲得できているかは、貿易収支と経常収支を見れば良く、日本の貿易収支と経常収支が黒字なら大丈夫で、貿易収支が赤字でも経常収支が黒字なら、日本は何とかなると思ってました。

日本の貿易収支と経常収支が黒字ということなら、外貨の調達に心配はいらないということでしょう。

もし日本の貿易収支が赤字で経常収支が黒字であるなら、貿易の赤字分を上回るくらい海外から、サービスや配当の収入として外貨が日本に流入していると考えていましたが、それは違うという記事を見かけ、なるほどと思うことがありました。

https://diamond.jp/articles/-/329952

ダイヤモンド・オンラインの小黒一正氏の説によると2022年度の日本の経常収支は9.4兆円の黒字ですが、「円の流出入を示す『キャッシュフロー』で経常収支を見直すと、見方が変わる可能性がある」と述べています。

この記事にあるように企業が海外で稼いだドルや、海外からの証券投資収益の債権利子が日本に全て流入することは無く、多くはドルで再投資されるというのが現実でしょう。

小黒一正氏はキャッシュフローを考慮した経常収支を2つ「修正経常収支(定義1)」「修正経常収支(定義2)」と呼んで示し、2022年度の日本はその2つともが赤字で、そのことと日米間の金利差が円安要因になっている可能性に留意するべきとの意見には、なるほどと思いました。

記事に出てきた「修正経常収支」は私達の暮らしに大きく関わるデーターに見えるので、これからもっと研究して、国の発表する経済指標に加えても良さそうです。

そして修正経常収支の赤字の拡大によって私達の生活が不利になるなら、政府にはそれに対応した政策が必要になる気がします。


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