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世界さんの co-noter として

ゆうです。
世界さんの最新記事「note の戦略、noters の選択」を読んで、この際、あたしと世界さんの出会いについて書いておこうと思いました。

あたしは、日本の学校を出て、そこそこ安定した会社に就職したんだけど、2年と続かなかった。
会社を辞めて、しばらく気ままに過ごしていたとき、幼なじみが香港に移住する話を聞いて、面白そうだからついていくことにした。

香港で、日本食レストランのホールで働く仕事を見つけた。
その仕事にも慣れてきた頃、世界さんがご家族と来店するようになった。
あの頃の世界さんは、あまり元気でない様子だった。今思えば、スイスから香港に来た途端、突如勃発した大規模デモに戸惑っていたのかな。

やがて、デモの話題であたしは世界さんや奥様と言葉を交わすようになり、ご自宅に招かれてお嬢さんたちと遊ぶようにもなった。
世界さんは、ふらふら生きているあたしに興味を持ってくれたんだと思う。あたしから見れば、世界さんのキャリアはきらきらだったけど、じつはそうではないってことが、だんだんわかっていった。

あたしは、世界さんにいろんなことを話せた。
これでも真面目に勉強してきた人間だってこと。
それでも社会に出てドロップアウトした不適合者だってこと。
香港に住んで、日本では味わったことのない “Life” を感じていること。
でも、これからの長い人生を生きる目的が全然見つからないこと。

あるとき、世界さんが言った。
「私がもう少し若かったら、もう一度、大学で学びたいかな」

はあ?と思った。
「もう必要ないでしょ」と笑ったあたしに、世界さんは淡々と話した。

私は社会に出てから学ぶことをやめてしまった。仕事のスキルは身につけたけど、そんなものは時代とともに変わるし、生きるためのヒントを与えてはくれない。今本当に知りたいのは、ビジネスで稼ぐことではなく、会社組織で賢く立ち回ることでもなく、ただの人間としてどう生きるのが意味のある人生なのか。私らしいとは何か。同じようなことを考えている人たちと共に語り合いたい。

世界の普通から

そのときは、世界さんの言っていることに 20%くらい共感した。
それからあたしはいろんな本を読み始めた。コロナが始まって仕事がなくなったから、時間は腐るほどあった。読めば読むほど、知りたいことが増えていったし、そういう本を書いた人たちと会って直接話が聞きたいと思った。

あっという間に 1年半くらい過ぎた。
そして世界さんに WeChat を送った。
「日本に帰って、大学に通うことにしました」

「・・・」とだけ返した世界さんのにやけ顔が見えるようでした。


聴講生として東京の大学に通い始めて数ヵ月後、世界さんが note を書いていることを偶然知りました。
note の「世界の普通から」って、〇〇さんでしょ?
ってメールしたら、「なんでわかったの? まあいいけど」と返ってきた。

note 非会員のまま、世界さんの過去記事を読み漁っているうちに、あたしも何か発信したい、と思うようになった。
note 始めたら?って世界さんに言われたんだけど、その頃すでに「世界の普通から」を読んでいた人たちに、あたしは魅了されていまして。この人たちに届けたい、と思ったんです。
読者ゼロからスタートするより、世界さんの読者層に乗っかっちゃおうって。ずるいと言えばずるい。でもね、ここに来てる人たちって凄いと思うの。少数精鋭っていうか。レベルの高い人たちが集まっているのがわかる。今はあたしも読む専門 note 会員になっていて、世界さんのフォロワーさんたちの記事を読みに行っている。

それで世界さんに “co-noter” っていうアイデアを持ちかけてみた。
そしたら、アカウントを共有することはできないけど、ゆうさんが書いたものを「世界の普通から」の場所に載せるのはかまわない、というお返事をいただいた。

「世界の普通から」アカウントで「ゆう」として書いている記事は、あたしが世界さんにメールで送った原稿を、世界さんがコピペして note にアップロードしています。
世界さんは、誤字脱字にはうるさい人なので多少の添削はしているけれど、あたしが書いた内容には手を加えていません。


あのとき世界さんが言ったこと。今のあたしは 80%以上共感しています。
学び続ける。お金を稼ぐためでも偉くなるためでもなく、意味のある生き方を見つけるために。
「何者かになる」必要なんてありません。あたしはあたしです。世界さんやその他の知人から認めてもらうために生きているわけじゃない。ましてや、不特定多数者から得られる評価なんかもっとどうでもいい。あたしのことを見ているのは、唯一あたし自身なんです。だから、あたしが何者か、それはあたしにしか決められないと思うのです。

「学びなおし」でググると「リスキリング」というワードのオンパレード。そんな世の中にウンザリしています。あなたの人生は、そんなことに時間を費やすためにあるのですか? 食うため?
「食う」と「生きる」は別のことです。
「食っていける」よりも、あたしは「生きたい」のです。
だから note を書きます。

あらためてこれからもよろしくお願いします。
ゆう。学びなおす JD。

もうじき三十路みそじです。