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糖度保証されたリンゴの足元に

先日、糖度保証されているリンゴ(ふじ)をいただいた。
それはとてもおいしかった。
今期のふじには裏切られることが多かったのだが、それはきっと安物だからで、立派なふじは歯応えもパリッとしていて見事なものなのだ。

それはすぐに無くなり、リンゴ難民になった。
リンゴ一個で医者いらず……の理由はよく知らないけど、今、うちには病犬がいるので、おやつにリンゴは相応しい。

今日、まいばすけっとで、買い物をしていたら、リンゴがばら売りしていた。
一個500円弱。
糖度保証がされている。
ちょっと買うのにためらう金額だ。確実においしいのならいいのだが、そうでもなかったときのダメージがでかい。

その下の段に、少し小ぶりの同じ品種(ふじ)が200円弱で売っていた。
こちらにするか……試しに一個。

夜中、ジャックと半分わけ合ってみると、案外おいしい。
想像以上に甘くて、歯応えもパリッとしていた。
こういうのは嬉しい誤算で、つい顔がほころんでしまう。
糖度保証されたリンゴの足元くらいには十分に及んでいる。

細かく刻んでジャックの皿に乗せると、あっという間に平げ、おかわりを要求。
手のひらに乗せてやると、勢いのある舌使いで気持ちのいい音を立てて食べる。
この感触。
この気分。
200円弱で味わえたとなると格別だ。

リンゴを食べ終えると、ジャックは寝床に戻り、すやすやと寝息を立て始めた。

リンゴ一個だけど、侮れない多幸感があるものだ。
明日も買いに行こうかな。

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