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高校化学有機分子結晶美術展

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既報の結晶構造データに基づいた、高校化学でも出てくる有機分子の化学構造です。各記事の本文に、参考文献のDOIを付けており、リンクをクリックすると、元論文のサイトへジャンプします。… もっと読む
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高校化学有機分子結晶美術展—文献解題

 当マガジン『高校化学有機分子結晶美術展』では高校化学で扱われる有機分子の、既報の結晶構造解析データに基づく分子構造を紹介しています。本note記事では、これらをひとまとめにしつつ、引用文献の書誌情報や抄録などを記述していこうかな、と思っています。この後も、気が向いたときに、随時、更新していくつもりです・・・。 前置き ほとんどの方は、高校化学で初めて有機化学に触れるものと思います。そうした高校化学で扱われる有機分子を、結晶構造解析による実測データに基づくコンピュータ・グラ

プロピオン酸アンモニウム

サリチル酸メラミニウム・エタノール和物

p-ヒドロキシ安息香酸(その2)

p-ヒドロキシ安息香酸(その1)

ビス(p-ヒドロキシ安息香酸)アセトン和物

ビス(p-ヒドロキシ安息香酸)水素カリウム一水和物(その2)

ビス(p-ヒドロキシ安息香酸)水素カリウム一水和物(その1)

テトラアクアジヒドロキシマグネシウム・ビス(p-ヒドロキシ安息香酸)二水和物

p-ヒドロキシ安息香酸・ヘキサメチレンテトラミン

p-ヒドロキシ安息香酸・尿素

p-ヒドロキシ安息香酸一水和物

アゾ染料の脱色

 アゾ染料の合成は有機化学の理解に重要であり,「化学と教育」誌において、たびたび解説されてきた[1-3]。一方,合成したアゾ染料を脱色する実験も紹介されており,金属と酸の反応にpH指示薬を入れていたところ,指示薬の色が消えてしまったことが出発であるという[4]。しかし,アゾ染料の「合成」反応の方については化学反応式で学ばれるのに対し,「脱色」反応がどのような化学変化であるかは,文献[4]には示されておらず,不明であった。  筆者による文献調査によれば,金属M(Fe⁰)とアゾ

(2,3,7,8,12,13,17,18-tetraethylporphyrinato)-nickel(ii) C60fullerene methane clathrate benzene solvate