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ナガコガネグモArgiope bruennichi研究の解題

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ナガコガネグモ(Argiope bruennichi)を扱う研究論文のタイトルと抄録を和訳し,発行年月日順に示す.一部は,判断の上で対象から適宜除いた. #論文紹介 #生物がすき
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クモ系の研究(自著・共著)

 インターネット上で参照可能な、当方によるクモに関連した出版済みの読み物を、ご紹介いたし…

生息範囲拡大中のナガコガネグモArgiope bruennichi(クモ目:コガネグモ科)のゲノム…

抄録: 成長、生態、行動における雌雄の違いは、種の生態を力強く形成している。クモのような…

クモの網にかかったトンボ(トンボ目)-ミンスク・マゾヴィエツキ地区(ポーランド中…

抄録:2020年に実施された高速道路溜池のトンボ目動物相研究の一環として、トンボ(トンボ目)…

アカオビゴケグモLatrodectus elegansの染色体レベルゲノムアセンブリから、毒と糸タ…

抄録: 背景 クロゴケグモは,非常に強い神経毒を持つ毒と,多様な糸からなる立体的なクモの巣…

MACE:化学生態学のための質量スペクトルのオープン・アクセス・データ・リポジトリ(…

抄録:MACEは,ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)用の電子衝突(EI)質量スペクトルのオ…

アルメニアにおけるコガネグモ属,コガネグモ科:ナガコガネグモArgiope bruennichi (…

抄録:本論文では,アルメニアで初めて記録されたコガネグモ属(コガネグモ科の造網性クモ)を…

クモによるスズメバチ亜科のスズメバチ属およびクロスズメバチ属のギルド内捕食,およびその逆(Noguchi & Ikeda, 01 May 2022)

抄録:クモだけでなく,スズメバチ属やクロスズメバチ属,ホオナスズメバチ属を含むスズメバチ類(ハチ目:スズメバチ科:スズメバチ亜科)も節足動物食物網におけるトップ捕食者群に属している.このようにして,2つの群集の間では,潜在的な競争相手同士の殺し合いや捕食し合いを意味するギルド内捕食(IGP)が起きていると考えられる.しかし,その可能性についてはこれまで十分な調査が行われていなかった.本研究では,文献調査により,クモによるスズメバチ類(スズメバチ属,クロスズメバチ属,およびホオ

12月まで長生きしたコガネグモおよびナガコガネグモ(Noguchi, 31 Mar 2022)

抄録:季節外れのコガネグモとナガコガネグモ(クモ科:コガコガネグモ科)は、2021年12月まで…

ナガコガネグモArgiope bruennichiにおける雌の性フェロモン放出は体調に影響されるが…

抄録:性フェロモンは種や性の認識シグナルとして機能するが,配偶相手の評価や選択にも同様に…

組換えスパイダーシルク:見込みとボトルネック(Ramezaniaghdam et al., 8 Mar 2022…

抄録:クモの糸は,強靭性,弾性,低密度などの優れた機械的特性を持ち,他の繊維素材と比較し…

亜系統コガネグモ上科(クモ目)におけるプローブ捕獲戦略と有効性のイン・シリコ評価…

抄録:被約表現シーケンシング(RRS)〔訳注:参照となる全ゲノム配列を必須としない縮約ゲノ…

サラグモ類の染色体レベルのゲノムは,毒の組成と進化への洞察を提供する(Zhu et al.…

抄録:クモは世界で最も豊富な毒を持つ捕食者である.クモの毒に関するこれまでの研究は,ほと…

キスジベッコウBATOZONELLUS LACERTICIDA (PASLES, 1771) (ハチ目:ベッコウバチ科) -…

2021 年 8 月 13 日、マズーリ平原中区の南端(ボルキ森、ヴィエルバーク森林地帯、EE01 UTM …

総説:驚くべき隠された属性を持つスパイダーシルクと卵嚢シルク(Sethy & Ahi, 21 Jan 2022)

クモ〔ナガコガネグモA. bruennichiを含む〕は多くの場合,いくつかの形態の絹糸を生成し,それぞれが特定の活動や生物学的プロセスに適した特徴的な性質を有している.クモの卵嚢は多層で複雑な構造をしており,様々な腺からの繊維が含まれている.メスは,生物と非生物両方の要素から安全な卵嚢の中に卵を産む.クモの網やシルクのレビューはいくつかあるが,雌グモの卵嚢の総説はない.この例外的なバイオマテリアルのタンパク質構造,力学的特性,抗菌活性,生態学的役割の関係に対する理解は,卵嚢