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08 ヘイズ ―haze― 【詩】


誰か私を呼ぶ声がする

私の意識の遥か遠くから

それは確かに私に向けられていた。

何か聞き覚えがあるような、

それでいて 何かは分からない。


私の前に薄い靄がかかっていて

特殊な要素は無い様に思えたが、

耳を澄ませば澄ますほどに

誰かの輪郭は明らかになっていった。


ついに 声の主が誰であるか理解した。

それが私の知らない人であることを

しかし

その誰かは私にとって大切な人であるかもしれなかった。

そうして私は薄い靄になっていった




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