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3/10開催【スタートアップピッチ】世界で広がるSDGs~様々な"ロス"をテクノロジーで解決する取組をご紹介~イベントレポート

皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は2022年3月10日(木)のイベント

【スタートアップピッチ】世界で広がるSDGs
~様々な”ロス”をテクノロジーで解決する取組をご紹介~

についてレポートしていきたいと思います!

本イベントでは、SDGsをテーマに食品や衣類、そして産業廃棄物などの”ロス”をいかに減らし・再活用していくのか、注目のスタートアップ3社をお招きしピッチをしていただきました。

・SDGsにつながる最新のテクノロジーにはどのようなものがあるのか知りたい方
・テクノロジーによってどのように世界中のロスを減らしていくのか興味がある方
に特に必見の内容となっておりますので、ぜひご確認ください!

以下、各スタートアップにピッチをしていただいた内容をご紹介します!

■1社目:デイブレイク株式会社

1社目は、デイブレイク 木下様にご登壇いただきました!

<デイブレイク株式会社 代表取締役 木下 昌之様>

300デイブレイク木下

・デイブレイクの事業内容

デイブレイク社は、「”あったかい心の連鎖”が生まれる社会を」というビジョンを掲げるフードテックのスタートアップ企業です。
デイブレイク社の大きな強みは「特殊冷凍テクノロジー」と「特殊冷凍レシピ」です。
特殊冷凍テクノロジーとは、「細胞破壊を極小化する」技術のことであり、鮮度を閉じ込め、いつでも生の新鮮な状態に復元することが可能です。

新鮮な状態に戻すためには以下の5つの工程が重要です。

①食材選定
②前処理方法
③冷凍方法
④保管方法
⑤解凍方法

上記全ての工程の最適な組み合わせをデータとして保有しているため、食材の品質を最大化することができます。

実際に、デイブレイク社の保管ノウハウの有無によるフローズンフルーツの比較を以下の画像でご紹介します。
3年間冷凍した後の果物ですが、保管ノウハウの有無によってみずみずしさが全然違います。

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特殊冷凍の事例として、肉や魚はもちろんのこと、熱々のラーメンや天ぷら、唐揚げ、高級なお寿司屋さんが握ったお寿司なども特殊冷凍によって復元することが可能です!

全ての食材のうち、およそ80%のものが特殊冷凍によって復元することができるそうです。
ラーメンや高級なお寿司までも復元できるそうで、最先端の冷凍技術には本当に驚きです!

特殊冷凍の技術は、高品質に食材を保つことだけではなく、安定した仕入れ/供給、商圏拡大、廃棄ロスの削減、輸送コストの削減、人件費の削減など、様々な面で食品業界に良い影響を与える可能性を秘めています。

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デイブレイク社は、「作り手から食べ手のより良い未来を創造する」というミッションを果たすために大きく3つのソリューションを行っています。

①高品質冷凍食材の作り手を増やす:特殊冷凍機械販売ソリューション
②高品質冷凍食材の作り手を育てる:特殊冷凍DXコンサルティングソリューション
③高品質冷凍食材を消費者に届ける:特殊冷凍食材販売ソリューション

上記の①機械販売、②コンサルティング、③食材販売の相互連携によって、
「高品質冷凍食材の流通を増やす」トータルソリューションを遂行しています。

上記のビジネスモデルを支えているのが、デイブレイク社が自社開発をしている世界最新のオリジナルフリーザー「Art Lock Freezer」です。

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家庭で使われているような冷蔵庫と違い、特殊冷凍をして元に復元することが顧客のニーズであるため、アフターフォローも充実しています。

日本の食品業界では、冷凍機を導入しているがうまく使いこなせている企業が3%未満であるという課題があるそうです。つまり、まだまだ大きな可能性を秘めているということを意味しています。

デイブレイク社の独自の特殊冷凍技術とソリューションによって、フードロスの課題をはじめとする多くの食品業界の課題が解決されるのではないでしょうか!

今後、デイブレイク社の特殊冷凍技術が世の中に広がっていくことが非常に楽しみです!

■2社目:株式会社KOLテクノロジーズ


2社目は、株式会社KOLテクノロジーズ 堀越様にご登壇いただきました!

<株式会社KOLテクノロジーズ マネージャー 堀越 優様>

300KOL堀越

・KOLテクノロジーズの事業内容

KOLテクノロジーズ社は、AIを活用したデータ解析を行うことにより、人による分析では得難い高度なインサイト発見に繋げるサービスを展開しています。


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現在では、テクノロジーの進化によって様々な場面の行動結果がデータ化され、情報が爆発的に増加しています。

例えば、SNS上の個人情報や商品の情報、顧客の購買情報や位置情報などはインターネット上に溢れています。

これらの様々なデータに対してKOLテクノロジーズ社は、AIの機械学習や、自然言語処理、画像解析処理などのテクノロジーによる解析を使って大きく3つのサービスを展開しています!

その3つのサービスが以下になります。

①インフルエンサーマッチングプラットフォーム事業:Beee
②サステナブルECプラットフォーム事業:サステナモール
③未来創造事業 (2022年5月立ち上げ予定)

今回のピッチはSDGsがテーマであるため、「②サステナブルECプラットフォーム事業:サステナモール」について、ご紹介していただきました!

まずは、サステナモールをはじめとするサービスがなぜスタートしたのか、その背景からご紹介します。

アパレル業界では服を手放す方法として、古着やリサイクルではなく可燃・不燃ゴミとして廃棄する割合が全体の68%にまで上っているという課題があります。

これは、処理に手間や労力、費用等がかかるためと考えられます。

家庭用の服では、1日あたり1300トンの衣服が廃棄されており、商業用の衣服も合わせると、非常に多くの衣服が廃棄されてしまっています。

そこで、KOLテクノロジーズ社では、テクノロジーの力で人々の「好き」と商品を結びつけ地球上のあらゆる商品ロスを0にする、ということを目標としています。

そして、人と商品とのセレンディピティを活性化させ好きな物を買うことで地球がちょっと良くなる社会を作っていきます。

それでは、サステナモールの具体的なサービスの内容についてご紹介します。

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ビジネスモデルは上記の画像のようになっています。

まず、店舗の在庫の情報とインフルエンサーのフォロワー情報を抽出し、マッチングを行うことがスタートです。

そして、マッチングした商品の中からインフルエンサー自身が自分の世界観や売りたい商品のみを選択し、販売を行います。

そして、商品が売れた場合に店舗とインフルエンサーに代金が支払われるようになっています。

店舗側のメリットとしては、インフルエンサーの発信力を借りて、多くのお客様に商品を届け、残っている在庫を減らすことができるという点があります。
また、商品マッチングデータも獲得することが可能であり、さらなるマーケティング活動に役立てることも可能です。

インフルエンサー側のメリットとしては、在庫を持つ必要や発送をする必要がないため、簡単に自身の発信力のみでアパレルのオーナーになることができるという点です。

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商品としては、余剰在庫やB級品、中古品などを販売しているため、地球にも社会・経済にも優しい商品を取り扱っています。

そのため、商品を購入したお客様も、自分の好きな商品がリーズナブルな価格で手に入り、地球に良いことをしているという実感も得られます。

店舗側、インフルエンサー側、商品を購入したお客様にとってもメリットがあり、さらにロスをなくす地球にも優しい、そんな素晴らしいサービスですね!

サステナモールのサービスがますます世の中に普及していくことが期待されます!


■3社目:株式会社CBA


最後に、CBA 宇佐見様にご登壇いただきました!

<株式会社CBA 代表取締役 宇佐見 良人様>

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・CBAの事業内容

CBA社は、次世代に美しい地球環境を引き継ぐため、循環型社会実現のためのデジタルインフラの構築をしていきます!

SDGsの項目にもある通り、循環型社会の実現は地球レベルの課題です。

世界の中でも、日本の資源循環 (リサイクル)率は34か国中29位と、世界の中でかなり遅れています。

日本は熱回収というリサイクル名目で燃やして廃棄物を処理しており、世界の中でもリサイクル率は高水準でしたが、CO2の排出量の問題から熱回収がリサイクル項目として認められなくなり、その結果現在ではほとんど最下位の方に下がってしまっています。

そんな日本の遅れている循環型社会実現のために、CBA社はデジタルの力を使って貢献していきます!

それでは、具体的にどのようにCBA社が日本の循環型社会実現のために貢献するのか、その手順をご紹介します。

大きな手順は以下の4つです。

①ゴミの見える化
②環境(資源循環)貢献企業の紹介
③回収・処理の最適化
④資源化新産業の実現

では、具体的にどうやって、上記4つの手順を実現していくのかを、CBA社が推進する3つのステージに分けてご説明していきます!

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ステージ1:廃棄物処理DXサービス
各企業には、総務部や財務部といった部署の中に、環境部というものが存在し、各企業から出る廃棄物が公害を起こさないようにリスク管理をしています。
しかし、その業務が煩雑で、業務効率化ができていないという問題があります。

CBA社では廃棄物処理DXサービスを提供することで業務効率化を推進するとともに、各企業がどのような廃棄物を出しているのかを明確にしていきます。

ステージ2:環境与信DBサービス
ステージ1で各企業がどのような廃棄物を出すのかが明確になっているため、その情報を元に企業から出る廃棄物をどこに持っていけば再資源化できるのかを評価し、情報を提供します。

これらも全てデータベースに情報として落とし込むことによって廃棄物の処理方法として最適な処理方法を提案していきます。

ステージ3:資源化プロセス支援
ステージ1、ステージ2で各企業の廃棄物や、それをどこに持っていけば最適に処理できるのかのデータ基盤を整えた上で、最終的には効率的なサプライチェーンを構築し、効率的な資源循環を行うような環境を構築します。

上記のステージ3つを行っていくことでCBA社が、日本の循環型社会の実現をサポートしていきます!

ここでは具体的にステージ1の廃棄物処理DXサービスの中身についてご紹介します。

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環境部の廃棄物処理業務において、現在のシステムでは、法律で定められた廃棄物登録やマニフェスト業務しかシステムがカバーしきれていません。そのため、非常に非効率で煩雑な業務になってしまっています。

CBA社のシステムでは、一連の処理を全てDX化し業務効率とゴミの見える化を実現します。
環境部の廃棄物処理業務では、DX化が全然進んでいないのが現状です。

CBA社のシステムによって、一連の処理が効率化され、世の中の全ての企業から出る産業廃棄物が最適に循環していくようなシステムが作られることが期待されます!

それでは、CBA社の強みについて最後にご紹介します。

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まず、CBA社のメンバーの多くが業界の経験者であるため、業界の中の顧客の要望やキーパーソンについて知見やコネクションを持っています。

そして、産業廃棄物のデータベースが現在のところ、綺麗に整理されていないためCBA社のシステムによってこれらのデータを蓄積し、整理していきます。
そして、システムによる差別化も行っていきます。

CBA社は、廃棄物処理DXサービスを展開することで、今ある市場で顧客基盤を確立し、環境与信という新規市場を創出し、資源循環サービスを提供していきます。

CBA社のサービスが、日本の資源循環 (リサイクル)率の世界ランキングを上位に押し上げてくれることが期待されます!

まとめ


今回は、SDGsをテーマに世界中のロスをなくしていく代表的な3社のお話をお聞きしました。

普段、私たちが生活しているだけではなかなか感じづらいですが、世の中には食品をはじめとする多くの”ロス”が毎日発生しています。
しかし地球に存在する資源は有限です。

次世代の人々にも安心して暮らせる世の中を作ること、つまり持続可能な社会を作っていくことは重要です。

本イベントでは、最新の技術やデジタルの力を使っていかに世の中の”ロス”を無くしていけるのか、その未来を見ることができました。

テクノロジーによって世界中から無駄がなくなり、全ての資源が循環していくような社会が形成されていくことを期待が期待されます。

今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!

引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!


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