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ドM銀行員の変態日記3.緊縛

股関節の際どいライン
お股の横の火傷がじんわり痛む

先生は解き縄と呼んでいた

縛るときだけでなく解くときもゆっくりじっくり肌に這わせながらほどいていく

脚の付け根を縛っていた縄を解くとき、自分の体重で押し付けられて縄と肌と摩擦で擦れた

痛い

と思っても両手は後ろでがっちり縛られ抵抗はできない

声も出せない

仕方ないから半分うつ伏せのような状態から少しだけ顔を上げて反応する

でも変わらず同じ速度で縄を引っ張られ抜かれていく

感じてる、と思われたかもしれない

そのまま固い結び目にあたりぐっと最後に力をいれて縄を引かれようやくほどけた

まだじんじん脚の付け根は痛む

痛いのは気持ちいいとは違う

多くの人がそう感じるように
痛いのは嫌いだし出来れば痛いこと苦しいことはしたくない

でも
特定の人から与えられる痛みや苦しみに対しては大きな興奮を得て快感へと変わる

痛みそのものは痛い

でも心の部分で感情の部分で痛みを欲してる

上手く言えないが
Mは虐められて悦んでる自分に興奮しているとWikipediaで読んだことがある

だからきっと



こんなに痛いのにこんなに苦しいのに感じちゃう自分に興奮しちゃう! 

というのが正解かもしれない。

先生の縄は痛かった

本物の人に縛られたことはなかった

縛られてみて初めての感想はそれだった

でもだんだんと慣れてきて頭はくらくらして自然と目は閉じられる

触られても嫌な気はしない

それは優しく包み込むような温かさを感じるからかもしれない

撮影の時初めて下着姿を見せた

先生は女性の下着姿なんて何万と見たきたろうけど

かわいいねぇ!いいねぇ!すごくいいよ!

と言ってわたしを褒め立てる

いやらしさは感じない

いつものように後ろで手を縛り始める

温かい気温と線香の香り
知らぬ洋楽を聞きながら縄に酔っていく

今日の先生の格好は白じゃないな

頭は固めてあるな

二人きりだからあえてそうしてるのかな

そんなことを最初は考えていた

慣れないシャッターの音

縛られてるときはゆっくり瞼を開けたり閉じたり繰り返しているが、カメラが近づくと歯医者さんの虫歯治療の時みたいにどこを向けばいいかわからなくなる

だから目をつむる

口は大きくゆっくり呼吸をするために開いている

そのうちじゃあ次はこうして、とソファーに顔をうずめてお尻を突きだす形になる

好きな体勢だ

息が荒くなる

ああバックから突いてほしい

まさかそんなことは言えない

二人きりの空間

室内でシャッター音がひびく

そして脚にも縄がかかる

雑なような

でも力強く

時に優しく

心地よく、心地よく、沈んでいく

気が付くと体を起こされぎゅっと先生に抱き締められている

乱れた髪をいいこいいことなでてくれる

いい画が撮れたよ

○○ちゃんはかわいいお尻してるね

照れ臭くて笑う

火傷した皮膚はまだじんじんじんと脳みそに直で痛みを伝えてくる

この痛みがもたらすものは苦痛か

快感か

end.

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