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「かがみの特殊少年更生施設」をクリアしたので多少語り隊【ネタバレあり】

クリア8時間くらい。
モキュメンタリーというか、アーカイブを集めながら自分の中で物語を補完していくのはSIRENシリーズなどにも通ずるところがあるか。


※以下ネタバレありの感想



ゲイム性
 検索ワードから資料を読み、物語の全貌を明かしていく。見つけた資料には新しいワードも含まれており、そこから更に次へのヒントを得る。Xアカウントとも連動していて、そこにもヒントがある。
 検索するだけで極秘書類が出てきたり、写真や動画に重要な文書写り込んでたりガバガバすぎだろ!というツッコミは置いといて、色々な視点からヒントを探すのは楽しかった……最初はね。
 最初は手探り感があって面白い。この単語を入れるとどうなるんだろう、というワクワクもあるし、これが入る!という気づきもある。自分が見つけたワードをしらみつぶしに検索かけるスタイルだったのが悪いんだけど、そのうちピンポイントでしか単語がヒットしないようになる、複数の単語を入れないとヒットしないなど、作業感マシマシで早く終われってなってしまった。
 なんか難しいとか工夫が必要っていうか、悪意ある感じなんだよね。クリアさせないよっていう。核心への迫り方も、もう少し色々なアプローチからできるようにしてもいいんじゃないだろうか。
 ストーリーの部分と繋がる点もあるかもしれないけど、話の全貌がつかめても「で?」で終わってしまうのは非常に惜しい。結局は誰も救われてない。せっかく現実とリンクするかのように作られているのだから、得た情報を「告発」できるような仕掛けが最後にあればもう少し終盤も感情移入できたと思う。

ストーリー
 少年更生施設の闇を探る。鍵は卒院生の書いた漫画にある。
 早い段階で施設の子達が脳改造されてるのはわかってしまい、あとはその具体的な過程を調べる作業になってしまうので、終盤はなんだかなあという感じだった。
 脳改造の歴史は戦時中にまで遡り、それを反社会分子(と一方的に決められた人達)に行うよう現代に甦らせたという形。割とありがちな内容だと思う。
 漫画も遡っていくとかなり核心に触れるかのような内容になっていくのだが、改造された後ってこんな漫画自体描くのやめないか?同じ作品を改変してまで継続して描くかな?など冷めたツッコミを考えてしまうようになった。どんどん漫画の内容が変わっていくのは面白かったけどね。あらためて改変されたものを時系列順に見ていくと違和感しかなかった。その子自身が内容を変えていったとはあんまり思えないんだよね。

まとめ
 面白い試みだと思うし、ストーリーにも途中まで引き込まれたんだけど落ち方が本当に惜しい。
 なんか文句ばっかり言ってるけど決して面白くなかったわけじゃないよ。身も蓋もないけど1人でやるゲイムじゃないね。同時進行で共有して、誰かとあーでもないこーでもない言ってやるのが多分1番楽しいと思う。

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