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パスカのレシピ〜ウクライナのイースター〜

いつもご覧くださりありがとうございます。

ウクライナ正教の今年のイースターは2022年4月24日。
(カトリック教の家庭は4/17に祝います)

ウクライナ人には愛する人たちとの楽しくて甘くて優しいイースターの思い出がたくさんあります。

前々回に子供と簡単に作れるイースターエッグの作り方をご紹介しましたが、今回はウクライナのイースターに欠かせないパスカというパンのレシピをご紹介します。
(イースターエッグの作り方: https://note.com/dogirls_ua/n/n325ee12b3af7

パスカは牛乳とサワークリームを使った甘いパンで、上にアイシングで飾りつけをします。
ウクライナではイースターが近づくと街のスーパー、パン屋さん、ケーキ屋さんに所狭しとパスカやパスカの材料が並び、見た目の華やかさや甘い匂いがイースターを盛り上げます。

ウクライナのスーパーのパスカ関連コーナー

パスカのレシピもボルシチ同様、各家庭の独自のレシピを親から子へと受け継いでいると言われています。各自が持ち寄ったパスカの食べ比べをするのもイースターの楽しみの一つです。
そしてみんな「どれも美味しいけどやっぱりうちのパスカが一番❗️」と思っていたりします😉

ウクライナの伝統的なレシピでは酵母を使ったり、15センチくらいの円柱状の型で焼きますが、
2歳と4歳の娘たちと一緒に日本でも簡単に作れるようにドライイーストを使った小さなパスカにレシピをアレンジをしてみました。ぜひみなさまもご家族で楽しんでください。

マフィン型のミニパスカ


【材料 (マフィン型約4個)】
A. パン生地
・強力粉          190g
・砂糖              55g
・ドライイースト 5g ※
・全卵              1/2個
・オレンジジュース ※ 小さじ1 (パン生地用)
・バター        15g
・サワークリーム 大さじ1/2
・塩                  小さじ1/3
・牛乳    50ml~60ml ※
・ドライフルーツ お好みで ※

B. 飾り付け 
・粉糖    70g 
・オレンジジュース (アイシング用):小さじ2+1/2
・アラザン等の食べられるキラキラ: 好きなだけ 

〜注釈〜
※ウクライナでは酵母を使います。私は普通のドライイーストを使いましたが、お砂糖の量が多いので普通のドライイーストでは発酵があまり進みません。耐糖性のドライイースト(金のサフ等)が手に入る方は耐糖性イーストをご使用ください。
※元々のレシピは洋酒です。洋酒の香りがお好きな方はオレンジジュースをラム酒やコアントローに!
※湿度の影響で必要な水分量が異なります。牛乳は最初は55ml入れて、混ぜた時に生地がまとまらなかったら少しずつ足して調整します。
※今回は製菓用のラムレーズンを35g程度使っていますが、レモンピールもおすすめです。

今回使った材料の一部

【作り方】
1) パン生地の材料を計量します。次のステップで混ぜやすいように2つのボウルを使っていきます。
✴︎ 大きなボウルに強力粉90g、砂糖、ドライイースト、卵、オレンジジュース(または洋酒)を入れます。卵とイーストがくっつくと混ぜた時にイーストが溶けにくくなるので、卵とイーストは離して置いてください。
✴︎小さなボウルに強力粉100g、塩、バター、サワークリームを入れます。

大きなボウル。卵とイーストは離して入れます。

2) 大きなボウルの中のイーストめがけて、45℃くらいに温めた(レンジで15秒ほど)牛乳を入れて、木べら(無かったらスプーンでもOK)で全体をよく混ぜます。

3) 全体が混ざったら小さなボウルの中身を入れて、粉っぽさがある程度なくなるまで木ベラで混ぜたら、手でまとめます。

小さなボウルの中身を大きなボウルに

4) 台の上に出して捏ねます。
✴︎最初はバターの塊がなくなるように奥に押しつけるように伸ばして手前に戻す。というのを繰り返します。
✴︎バターが全体に馴染んだら丸めた生地を両手で包み込むようにして、右奥、戻す、左奥、戻すというようにVの字に転がします。(200回くらい)

とは言っても、ここは難しいことを考えずに子供たちにモミモミさせても楽しいです😀

まずは台に出します
押し付けながら前に伸ばして
クルクルっと手前に
丸くできたら両手で包み込むようにV時に転がします
子供がモミモミ

5) 生地に弾力がてて、端のほうを伸ばすとうっすら膜が張るけどすぐ破れる程度(8割ごね) になったらドライフルーツを混ぜ込みます。

8割ごねの目安

6) ドライフルーツが全体に混ざったら生地を丸めてボウルに入れ、ラップをして40℃で1時間程度発酵させます。
生地がひと回り大きくなって触るとプニプニしていればOKです。
(砂糖が多い生地なのであまり発酵しませんが、心配しないでください)

発酵させます

7) 生地をお手持ちの型の大きさに分けます。
ウクライナではこのまま15cmくらいの筒状の型に入れて焼きますが、私の家にあるオーブンは小さいので百均のマフィンカップを使いました。ダイソーのマフィン型(中)なら4−5個分です。

8) 分けた生地を丸めて、ラップをかけて室温10分ほど休ませます。

ラップして10分休ませる

9) 型に入れて二次発酵(40℃ 40分~1時間)します。ここでもあまり発酵しませんが、ひと回り大きくなったらOKです。

10) オーブンを190℃に予熱します。(オーブンを使って発酵した場合、予熱にする間待ち時間が発生しますが、今回の生地は涼しいところに置いておけば予熱の待ち時間くらいではほとんど発酵進まないので心配しないでください。)

11 ) 190℃で15分〜20分ほど焼きます。オーブンの大きさによって焼き時間が変わるので、15分くらいで一度様子を見て、美味しそうな焼き色になるまで追加で時間を伸ばして焼いてください。

1回目の焼き上がり(小さなオーブンレンジ使用 15分)
2回目の焼き上がり (家庭用オーブン 下段20分)

(2回目は型が大きかったので飾り付けの前に余った上の部分は切っちゃいました。)

12) パンが焼けたらアイシングの準備をします。ここでは粉糖で作るアイシングを紹介しますが、試作の時はダイソーで買ったアイシングパウダー(白と青)を使いました。ツヤツヤした仕上がりが綺麗でおすすめです。
粉糖にオレンジジュースを加えて混ぜます。すぐに固まるので飾り付ける直前に溶かしましょう!

オレンジジュースのアイシング

13)パンの上にアイシングとキラキラを飾って完成です。最初はベタベタしていますが、時間が経つとアイシングが固まります。

子供は大喜び
粉糖とオレンジジュースのアイシング使用(娘たち飾りつけ)
ダイソーのアイシングパウダー使ったもの(私が飾りつけ)


ウクライナではイースターは家族や親戚、親しい友人が集まり大切な時間を過ごします。ロシアの侵略により大切な時間を奪われた多くのウクライナの人々のことを思うと、とても胸が苦しくなります。
ウクライナの文化を知っていただき、想いを寄せていただくことで、ウクライナを応援いただけましたら幸いです。


記事を読んでいただきありがとうございます。「サポート」いただけましたら、今後の活動費とウクライナ支援に使用させていただきます2024.05 更新: ウクライナに帰国したため、今後いただくサポートはウクライナ支援活動費ではなく、ウクライナでの自分達の生活費に使わせていただきます。

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