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ビートルズ 好きなアルバムランキング&各アルバム好きな曲ベスト5

信頼している音楽系YouTuberであるサッカリン氏が記事タイトルの動画を投稿していて、面白そうだと思い僕もやってみることにしました。
前編後編に分けず一気にやるのでまあまあ長いです。それでもよろしければどうぞ。


では早速やっていきます(サッカリン氏リスペクトの開始即本編)

13位 Yellow Submarine

まあ、流石にね。これが最下位では無いビートルズのアルバムランキングを見たことがないです。
これをここより高い位置に置くのはもはや彼らへの冒涜でしょう。


5位 Only Northern Thing
ジョージの遊び心満載の曲。リミックスで化けると思うんですけどいつになることやら・・・

4位 It's All Too Much
アシッドロックの走りでしょうか。この路線のジョージをもうちょっと見たかったなあと思います。

3位 Yellow Submarine
この曲をリボルバーの曲として見るか本作の曲として見るか微妙なところですが、今回は本作の曲として見ることにします。
リンゴといえばこの曲。歌いやすくてよく口ずさみます。

2位 All Together Now
地味に好きな曲。子供向けの曲を書かせても他の追随を許さないクオリティを見せる彼らのポテンシャルは計り知れないですね・・・。

1位 Hey Bulldog
毒気たっぷりのジョンのボーカル、左から鳴ってくる不気味なピアノ、イカれたベースライン、激しいギターソロ、ホラー気味のラスト。もう本当に大好き。正直上ではあんなこと書いてますがこの曲が入ってるというだけでアルバムの順位を上げるか悩むくらい。2023年リミックスも最高でした。


12位 Please Please Me

ここまではサッカリン氏と同じ。
一番聴き返す回数は少ないですね。まだ覚醒しきれてない感じがして、各曲の力は弱い。ですがもうこの時点で同時期にデビューしたバンドより確実に一線を画しています。一日でレコーディング?何を言っているのか分からない・・・


5位 Do You Want To Know A Secret
最初のコード進行が天才すぎる。口ずさみやすい良い曲。

4位 P.S.I Love You
そこまで目立たない曲ですけどコーラスが面白い。もうこの時点で「ラブソングの歌詞の視点」ですら他とは上の次元にいるのが分かります。

3位 Boys
初期のリンゴボーカルで一番好き。後ろのポールのシャウトもいい。絶妙なリズム感のギターソロも〇

2位 Twist And Shout
ジョンレノン、最高の声の持ち主。この一言に尽きます。ビートルズのカバーの中では一番有名で一番最高のカバーでしょう。

1位 I Saw Her Standing There
記念すべき1stアルバムの一曲目。それをリーダーのジョンではなくポールが担うということは、それほどメンバーが認めた曲ということでしょう。2023年リミックスで各パートの音が分かりやすくなって改めて思うのですが、このベース弾きながら歌ってるポールは本当になんなんだ・・・?



11位 Beatles For Sale

世間一般的には低い位置にあるイメージ。
この辺からもう心苦しくなってきます。本当はこんなことしたくない。A面は本当に素晴らしいんですけど、やはりB面が記憶に残りにくい。あと、破壊力のある曲があまりないのがどうしても影が薄く感じる。


5位 Every Little Thing
右から聴こえるティンパニが特徴的。シンプルながら奥深い。

4位 Baby's In Black
8分の6の教科書のような曲。ジョンとポールの最強のツインボーカルの神のバランス。最高ですね。

3位 I'll Follow The Sun
美しいバラード。サビのハモリが素晴らしい。

2位 Eight Days A Week
手拍子が軽快でとてもいい。フェードインをポップスで使った初めての曲らしく、どれだけ初めてのことをやってきてるんだと感心します。

1位 No Reply
哀愁漂うボーカルに心を掴まれます。サビの力強さが本当に素晴らしい。
大名曲なんだから赤盤リミックスに入れてくれてもよかったじゃん・・・。と聴くたびにぼやく。



10位 Let It Be

これもあまり評価は高くないイメージ。ここまで世間一般の評価とはあまり差異はないランク付けをしてる自負があります。
賛否両論のフィル・スペクターのアレンジ。僕は結構好きなんですけど、やはりちょっと「やり過ぎだろ…」となる瞬間はあります。そしてどうした?と言いたくなる謎のインタールード2曲。あれが本当にペースを乱してると思います。


5位 Dig A Pony
イントロの躍動感がめちゃくちゃ好き。ローリング・ストーンズをディスってるのも面白い。

4位 One After 909
これも躍動感が素晴らしい曲。最初期の曲をこのタイミングでレコーディングするストーリー性も込で。

3位 Get Back
ドキュメンタリーの映像を見て改めて好きになった曲。リンゴのドラムが冴え渡ってます。

2位 Let It Be
なんだかんだ大名曲。

1位 Across The Universe
作詞家としてのジョン・レノンの才能が完全にここで覚醒。意味不明なようで意味があって(ないかもしれないが)、日本語には出せない世界観の、口にして気持ちいい素晴らしい歌詞。もちろんメロディも最高。変拍子なのマジで言われるまで気づかなかったです。





9位 With The Beatles

Q 初期アンチか?
A 違います
あくまで「アルバムとして」見るならカバー多めのファーストとセカンド、フォーセールの完成度が低く感じるのは事実でしょう。逆張りせず正直に行きます。
とはいえ本作はカバーが傑作揃い(フォーセールにもMr Moonrightという傑作があるが)なのと、フォーセールで指摘した後半の弱さがかなりマシな気がするのでこの位置。
ちなみにランク付けで行くならここからもうA。1番上はSSSSとかになると思います。


5位 Devil In Her Heart
元ネタの性別を変えるという一工夫のアイデアは本当に脱帽。ジョージのボーカルも冴えまくり。隠れた名曲と言えます。

4位 It Won't Be Long
最初の掛け合いでこれがメインで進むのかなと思わせてからの突如Cパートが挿入され驚き。本当にタダでは終わらないバンド。

3位 Roll Over Beethoven
ジョージのボーカルにチャックベリーリスペクトをひしひしを感じますね。
原曲がよすぎるのはそうですが、手拍子でビートルズらしさを出しててそれがいい味出してます。

2位 You Really Got A Hold On Me
ゆったりとした曲調からのHold on meと繰り返すところでメリハリ。
カバーなの最近知りました。自分のものにしすぎです。

1位 All My Loving
このアルバムといえばこの曲。これギター弾いてるのジョンと知った時は本当に衝撃でしたね。
美しすぎるメロディ、よく聴いたらめちゃくちゃ動いてるベース、最小限かつ最高のコーラス、最初と同じようで違う二週目。短いながらも技巧たっぷり。文句なしの名曲です。



8位 Help!

このアルバムまでを初期と捉える人が多いでしょうね。
ということは残ったアレが初期で一番好きなアルバムになります。
次に控えるラバーソウルからの怒涛のラスボスラッシュの陰に隠れ日の目を見ることはあまりありませんが、かなり好きなアルバム。
サッカリン氏がこれをかなり下の位置に置いていたのは意外でした。


5位 Ticket To Ride
ドラムがかなり好きな曲。ジョンレノンがヘヴィメタルの起源と言っててどういうこと??となってましたが最近この曲をメタル調でカバーしてる人の演奏を聴いてなるほどwと腑に落ちました。 

4位 Yesterday
シンプル大名曲。ストリングスとアコギがあれば人を泣かせられる。

3位 I've Just Seen A Face
疾走感のあるアコギが本当に最高。初期のポールのアコギメインの曲だと一番好きかもしれません。

2位 Help!
「最初のパートは一回しか歌ってない」ということに気付くのに10年かかりました。シンプルなようで奥深い初期ジョンの最高傑作の一つ。

1位 You're Going To Lose That Girl
頭おかしくなるくらい好きな曲。なぜ知名度が低いのか分からない。
キャッチ―なコーラス、無理やり加減が逆に美しい転調、do~♪の部分の涙が出るほど美しいハモり、陽気なパーカッション。本当にもっと評価されるべき。



7位 Magical Mystery Tour

これをビートルズのアルバムとして数えることは諸説ありますが・・・
B面が端的に言えばシングルの寄せ集めなんですけど、それが「サイケデリック」という点において奇跡的に嚙み合っています。
A面の映画用に作られた曲も侮れない。「聴いてて一番楽しい」のは間違いなくこれ。

 

5位 All You Need Is Love
実はえげつない変拍子。ジョージマーティンのサンプリングが面白い。元ネタ知りたくて調べてたら芸術に少し詳しくなりました。

4位 Hello Goodbye
この曲、「B面がウォルラス」ということがかなり意味を持ってる気がします。一見単純な曲ですが聴くたびに発見があります。

3位 Penny Lane
ポップさとどこか哀愁を感じさせる傑作。リヴァプールに行ってみたくなります。

2位 Strawberry Fields Forever
27歳でこの領域まで達することが出来るアーティストは今後現れるのでしょうか・・・。「故郷についての歌」を書くことになって、ポールとここまで違いが生まれることが面白い。

1位 I Am The Walras
初めて聴いたとき、脳の新しい扉が音を立てて開いた感覚があったのを覚えてます。サイケデリックロックの最高傑作の一つと言えるでしょう(もちろんストロベリーフィールズも)。意味不明な歌詞ですが、口ずさむと気持ちいいんですよこれが。サッカリン氏も同曲を解説する動画でおっしゃっていましたが”Expert texpert choking smokers don't you think the joker laugh at you?”ここが本当に好き。texpertは造語らしいですね。
多くの人にとってビートルズの好き度を1ランクも2ランクも引き上げた曲になったと思います。この曲を知らないままだったらビートルズに、さらに言えば洋ロックにここまでのめり込んでいなかったかも。



6位 Abbey Road

少し低いかもしれません。僕は個人的にこのアルバムをどこに置くかでその人の音楽観が分かる気がします。B面のメドレーが有名ですけど僕はそこまで価値を見出せてないんですよね。どちらかというとメドレーまでの名曲ラッシュを聴くことが多いです。
とはいえこのストーリー性たっぷりのアルバムを最後にリリースして、このバンドが伝説になったことは確かです。何より、この時期の彼らってめちゃくちゃギスギスしてたのに、4人で集まっていい音楽を作ろうとするその姿勢を節々に感じるのが本当に生粋の音楽家集団なんだなと感じます。
元祖シークレットトラックが入ってて、「THE END」の余韻に浸ってたらいきなりジャーン!!憎い演出ですね。


5位 The End
伝説のバンドが最後のアルバムの最後の曲で、ギタリスト3人のギターソロ対決で幕を閉じる・・・。なんかもう出来すぎてて、本当に事実は小説より奇なりって感じです。

4位 Here Comes The Sun
ジョージの優しくて泣ける曲。アコギメインと思いきやシンセサイザーが入っていたり、技巧も張られています。

3位 Come Together
このドラムは伝説ですね。張り詰められた緊張が間奏で一気に解放される感じがたまらなく好きです。

2位 Something
ジョージの王道大名曲。記憶に残るサビですが一回しか歌われてないんですよね。そこがまた潔い。よく言われていますがドラムが天才過ぎることに注目したい。イントロから本当に引き込まれます。

1位 I Want You(She's So Heavy)
この曲を通してジョンに「歌詞は音楽鑑賞に必須じゃない」ということを教わりました。ミニマリズムの最高峰と言えるでしょう。少ない歌詞でも表現力で何重にも意味を持たせられる。なによりベースが本当にえげつない。神でも降ろしたんでしょうか。それともポールが神なのでしょうか。
めちゃくちゃ盛り上がってきたところでノイズが掛かって突然のブツ切り。どこまでも恐ろしい男、ジョンレノン・・・。



5位 A Hard Day's Night

初期だと一番好き。同じ人は恐らく多いでしょう。
このまとまりのよさは全曲オリジナルであることが本当に大きいと思います。30分という短い時間で息つく間もない名曲ラッシュ。そして何よりジョンレノンの才能が恐ろしいほどに爆発している。僕はこの世に存在する声でジョンレノンの声が一番(次点でリアムギャラガー)好きなのでジョンレノンの声がたくさん楽しめるこのアルバムはもちろん大好きってわけです。ポールも負けずに爪痕を残していることを忘れてはならない。


5位 And I Love Her
この時点でこのメロディセンスは脱帽。カートコバーンのカバーめちゃくちゃ好きです。

4位 I Should Have Known Better
ハーモニカが楽しい曲。ギターソロの独特のリズム感が好き。

3位 Things We Said Today
ずっとAmで行くと思いきやメジャーに転調。曲にメリハリをつけるのが本当に上手い。これも「I've Just Seen A Face」同様初期のポールのアコギ曲だとかなり好きな曲です。

2位 Tell Me Why
珍しいジョンがコーラスの上パートを歌う曲で、そのハモリが本当に重厚。そして”Is there anything that I can do?”の美しいファルセット。一位と迷いました。マジで僅差。

1位 You Can't Do That
シンプルにクソかっこいい。初期の個人的最強のロックナンバー。12弦ギターのギターフレーズが曲に深みを与えています。追っかけだけだったコーラスがサビで主旋律に合流し、満を持して放たれるおかしいくらいかっこいいハモリ。初めて聴いたときはかっこよすぎて笑ってしまいました。
ギターソロもジョンらしく激しくロックで最高。歌詞がクッソメンヘラなのもジョンらしくて最高。”Told you before”のあと裏拍で鳴るドラムが最高。
何が言いたいってビートルズは最高。



4位 Rubber Soul

正直トップはここ3年くらいずっと不動なんですけど、ここから2位までは本当に誤差。日替わり、何なら時替わりです。たまたま「今」の気分がラバーソウルが下火だっただけ。
統一感という点で評価するなら、このアルバムが断トツだと思います。どこか退廃的で切なくて素朴。でも確実にヘルプより成熟した世界観。
そのヘルプからの期間はなんとたったの4ヶ月。本当に信じられない。ポール死亡説と同じくらい信じられません。
ポールはクリシェや変拍子と技巧を身に着け着実に成長。ジョージもそろそろアップを始め、ジョン中心だったメンバーの力関係が良くも悪くも揺らぎ始めます。


5位 Drive My Car
ポールのロックナンバー。サビ前の緊張感あるハモリが好き。イントロは8分の9拍子。凄い。

4位 Nowhere Man
説教みたいな歌詞ですが跳ねるようなベースとコーラス、キャッチ―で巧みなギターソロがその堅苦しさを相殺していて非常に面白い曲。

3位 I'm Looking Through You
印象的なギターフレーズが耳に残る名曲。そして何より、”Love has a nasty habit of disappearing overnight”この歌詞が好きすぎる。

2位 In My Life
最高の美メロ曲。この曲を機にジョンは正統派のメロディメーカーを卒業し、アバンギャルドな作曲に舵を切ったイメージです。

1位 Michelle
王道ですが、ビートルズで一番好きなコーラスの曲です。うーうーうーうーうーうーうーと上昇していくところ(伝われ)は聴くたびに背中がゾワっとします。
この部分のコーラス一つ一つしっかり聴いてみると、「一人下降してるやつがいる」という衝撃の事実が分かります。どれだけ作り込まれてるんだ。
サッカリン氏がこちらの動画で分かりやすく詳しく解説されています。

なによりイントロと中間部のクリシェ。ポールの技術的成長と最高に美しいコーラスを楽しめる大名曲。
ジョンのアイデアらしいですが、間奏に入る前にI love youというあえてシンプルな歌詞を歌うのがいい。
2023年リミックスですが、ポールの声が右から真ん中に移動したせいでコーラスが聴きにくくなった感じがしてあまり好きじゃない。というわけで一つ前のミックスを貼ります。



3位 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

僕に「アルバムを通して聴くということの意味」を教えてくれたアルバム。楽曲の力が弱いという意見もありますが、僕は全然そんなことは無いと思います。しかし「強すぎる」というわけではないというか、「これ以上強くしたら逆に浮いちゃう」という絶妙なラインで止めてて、それが「コンセプトアルバム」としてプラスに働いてるという奇跡的なバランスを産んでいるのが凄い。
全体的に日常で起こったことを歌っている曲が多く、そして得体の知れない狂気がこのアルバム以降明確に楽曲に含まれるようになって、それがこのアルバム最後の、世界最強の大名曲でビートルズが伝説のバンド足る所以である「A Day In The Life」に繋がってるように思えます。
本当に、めちゃくちゃ考えて作られたアルバムなんだなとそういうことを考えるたびに痛感しますね。


5位 Lovely Rita
ジョージマーティンのピアノソロが本当に素晴らしい。最後の狂気感もいい。

4位 Fixing A Hole
ドラッグの注射の揶揄だと分かってマジか・・・となりました。ウーウーというコーラスが好き。

3位 Being For The Benefit Of Mr. Kite!
異世界に連れていかれるような音作りはまるでサーカス。間奏の無理やりとしか思えない変拍子がこの曲の異質さを引き立てています。

2位 Lucy In The Sky With Diamonds
頭文字を取ったらLSDになるのが面白いし、それを指摘された際のジョンの苦し紛れの言い訳も面白い。基本3拍子の曲ですがサビで4拍子にしたり、ラストのバースでこれまでと構成を変えたり、センスが冴えてます。

1位 A Day In The Life
このバンドの凄いところの一つに、彼らの好きな曲でアンケートを取った際、高確率でこの曲が1位になることがあると思います。「She Loves You」とか「Let It Be」とかじゃなくてこの曲がですよ?底力が計り知れない。
この曲はビートルズの中でも特に思い出深い曲で、中学時代、懇意にしてくれていた母の会社の社長に「最近洋楽にハマってるらしいね。」とこのサージェントペパーズを渡され、家に帰り勉強しながら何となく聴いてたらこの曲のイントロのアコギが鳴り、明らかにそれまでの曲とは違う異質な雰囲気に気付き勉強の手を止めて、じっと聴いてみることにしました。そしていつの間にか異世界に連れていかれ、あまりの情報量に「何が起こった?」とボーッとしてたところに最後のインナーグルーブ。その日からもうこのバンドなしでは生きられない体にさせられてしまいました。

結局ポールのパートの後あーーーーーーーって叫んでるのって誰なんですかね、僕はジョンかなと思うんですけど。



2位 Revolver

本当にビックリするくらい名曲しか入ってない。他のアルバムには1曲は「あまり評価は高くない曲」や「賛否両論がある曲」が入ってるものなんですけど(ラバーソウルの「Run For Your Life」とか。僕は好きですよ)、このアルバムに入ってる曲で悪口を言われてるものを見たことがありません。それだけ最初から最後まで隙がない大傑作ということです。
サイケの側面で共通点を見せつつもロック、バラード、クラシックとバラエティ豊かな曲を揃えています。
実験的な要素が強いのでビートルズ入門には向かないかもしれませんが、ビートルズのことを「そこそこ好き」から「めちゃくちゃ好き」になれるアルバムです。
ここまで褒め倒しておいて1位では無いのかよと突っ込まれそうですが、「曲数」という絶対越えられない壁があるから仕方ないね。もう「アレ」は別格です。


5位 Good Day Sunshine
迫るようなピアノのイントロからの3,3,2の独特のリズムのサビが楽しい。ピアノのリズムがとても軽快な曲。ポップな曲なのかなと思いきや最後に突然ピアノがブツ切れ。初めて聴いたときは本当にびっくりしました。

4位 Taxman
ジョージの皮肉たっぷりの曲。歩くなら足に税金を掛けますという歌詞が面白い。ベースがイカレてます。

3位 Got To Get You Into My Life
明るいブラスセクションが特徴のR&B。歌詞は孤独な男が愛する人を見つけた歌かと思いきや大麻へのラブソング。ジョンもヤバいですがポールもなかなかぶっ飛んでますね。何よりフェードアウトで終わるのが怪作「Tomorrow Never Knows」に向かう助走のような感じでとても効果的に働いてます。

2位 And Your Bird Can Sing
本当に一位と迷いました。突き抜けていくようなロックでジョンの隠れた傑作。何より最後の"You tell me you've heard every sound there is”ここのポールとのハモリが最高。

1位 I'm Only Sleeping
ジョンレノンは表現力の天才と言えるでしょう。つい1年前まで「助けて!!!」とSOSを叫んでいたジョンですが、もはやその元気もなくなり、「寝るからほっといてくれ・・・」とやる気のない声で切実な願いを吐露するようになってしまった。この変化が面白い。
リボルバーと言えば逆回転サウンド。この曲でもそれが惜しみなく使われていて、初めてアルバムを通して聴いたとき、「Eleanor Rigby」の美しいストリングスの余韻が抜けきれない状態でこの曲が流れたのですが、逆再生ギターの音でそれが一気に冷め「は???」と唖然としたのを覚えてます。このサウンドがこの曲の「現実と眠りの世界の狭間にいる」というイメージをより強固なものにしていて、ただ何となく入れたわけでは決して無さそうです。
そして何より「みんな僕を怠けものって言うけど気にしない。みんながおかしいだけ」「朝早く起きても夢心地のままただベッドでフワフワしてる」「お願いだから僕の1日を邪魔しないで。結論を言えば僕は眠ってるだけ」
なんか、言いたいことがめちゃくちゃ分かるんですよね。休みの日にちょっと早く起きてベッドでゴロゴロしてる時より素晴らしい時間はないです。



1位 The Beatles

実験音楽からは少し離れ原点回帰とも言えるバンドサウンドメインの曲を多数揃え、その数なんと30曲。しかもシングル曲無しの全部新曲。さらにしかも全部名曲。本当にどういうこと?
数学の公式は一つも覚えてないですが、このアルバムの曲順は完璧に覚えてます。それくらい聴き倒したアルバムです。病院の待ち時間、少し長い移動時間、何も予定がない休日、とにかく1時間半以上の時間が余った場合、まず真っ先に浮かぶ選択肢がこのアルバムを聴くこと。30曲もあるから聴いてて疲れない?と思われるかもしれませんが、僕はそんなの全く苦になりませんし、むしろこのアルバムを聴いてるのに途中で中断させられる方が苦しいです。今まで何回「Back In The U.S.S.R」の最初の飛行機の音に「やっぱこれだ・・・」と安心したか分かりません。
一言で表すならカオス。しかし巨大な何かがそれを包み込んでいて奇跡的に調和している、そんなイメージです。

サッカリン氏に倣って1枚目2枚目で分けてランキングを作ります

・1枚目

5位 Grass Onion
考察したがるファンに対する皮肉ソング。リアルタイムでこの曲を聴きたかった。ホラーテイストのラストが好き。

4位 Rocky Raccoon
最初の語りがかっこいい。ジョージマーティンのタックピアノが素晴らしい曲。

3位 Back In The U.S.S.R
USAじゃなくてUSSR。どこまでも「普通」で終わらないバンド。
疾走感が最高で、ドラムはポールが叩いてます。

2位 While My Guitar Gently Weeps
ジョージの曲で一番好き。クラプトンのギターが涙を誘います。ベースはもちろん、イントロから引き込まれるピアノはポール。なんでも出来ますね本当に・・・。

1位 Happiness Is A Warm Gun
「世界で一番作り込まれている曲は?」という問いの答えの最有力候補だと思います。2分44秒という決して長くはない時間の中で目まぐるしく変わる曲調はもはや一本の映画。
テンションの付け方が神がかってる「Dirty old man」で一気に曲の世界観に引き込まれ、歪んだギターとジョンの誘惑するかのような圧のある声が美しい「Junkie」で緊迫感が増し、最後の「Gunman」で一気に解放されドラムとボーカルの拍子が違うという神業を披露。情報量が多すぎるが故に、嚙み砕くたびに旨味が増す宇宙のような曲。


・2枚目

5位 Mother Nature Sun
少ない音数で最高の美メロ。ビートルズは引き算が上手い。

4位 Savoy Truffle
ジョージがチョコ大好き君のクラプトンに着想を得た曲。耳が痛くなるほど歪んだブラスが独特でいい。「While My~」が強すぎて霞んでしまっていますが、ファンは多い曲だと思います。

3位 Yer Blues
王道のロックソングに見えて実はかなり変態的な変拍子。孤独だから死にたい!なんて当時最も有名で人気だったアーティストが叫ぶとは誰が予想したでしょうか・・・。

2位 Sexy Sadie
不安定で不気味なコード進行と怪しげなピアノとジョージのギター。間違いなくジョンレノンにしか作れない世界観。歌詞は信頼していたマハリシに対する怒りを書いた当てつけみたいな内容ですが、それを感じさせない圧倒的完成度。

1位 Helter Skelter
マシンガンで全て焼き払うような凄まじいロックソング。そして何よりこれを書いたのが生粋のロックンローラージョンレノンではなくそれまで「メロディアスでポップな曲を書く」というイメージで定着していたポール。彼の底知れないポテンシャルを感じさせます。
そのきっかけはインタビュー記事でザフーが新曲を「今までにないくらい激しい」と語ってるのに触発されたから。「俺もそういうのをやりたい」と意気込んで実際に完成させるんだから凄い。
あまり語られませんが、"you ain't no answer"の後のダッダッダッダッダッダー!!!というコーラスがめちゃくちゃ好き。これでちょっと尖りがマイルドになって聴きやすくなってる感じがします。
最後のリンゴの「I've got blisters on my fingers!(指にマメが出来やがった!!)」という叫び、前まで演出だと思ってたんですけどどうやら台本無しの実際に起こったことらしく、そういう偶然の出来事もしっかり見逃さずアルバムに入れちゃうんだなあと感心します。実際あの叫びはこの曲の重要な要素の一つになりましたし。


まとめ

ビートルズのアルバムのランキングを作る人の常套句ですが、実際は本当に全曲好きです。嫌いな曲なんて一つもないし、あと1時間もすればアルバムにしろ曲にしろ順位が入れ替わって後悔しているかもしれません。あくまで今の気分の話。結論はビートルズは最高
では、こんな長い駄文を読んで下さりありがとうございました。

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