読書感想文

2月-3月に12冊読んでてFacebookに投稿したんですが、小っ恥ずかしい気持ちになりまして消したんですよね。
でも近頃ブックカバーチャレンジが流行っているようで「なんで1日1個縛りなんだ」って思い始めたので、読書感想文を投稿しておきます。

1.朝が来る 辻村深月
私が最初に読んだ本ですね。(終電の神様も読んだんですがあんまり覚えていない。)
40歳で子供ができない人と14歳で子供を産んでしまった女の子と双方の視点から描かれたもので、ストーリー展開がとても分かりやすかったですね。本当にその場でその光景を見ているようなリアリティがあります。14歳の女の子の方がページ数的には多く書かれていることと壮絶な人生を送っていることで感情移入しやすいです。この後に私は森絵都さんの「出会いなおし」を読むのですが、女性って共感の生き物なのか心情描写が上手いんですよね。
あと最後の終わり方が2つの人生が重なり合うような終わり方でとても綺麗な作品でした。本をあまり読まない自分からすると最初にこれを読んでよかったのかなぁと思います。

2.AX 伊坂幸太郎
本屋で1位になっていることが多いですね。買った時は2位でした。恐妻家でありながら家族に隠しながら殺し屋をしている人の話ですね。最初の女性教師の描写がめっちゃかっこよかったです。あとお医者さんがターゲットの「カルテ」を渡すという設定が異様で面白かったですね。ずっと「これを最後にする」と何度も思いながら殺し屋を続ける主人公の話ですね。デパートでの展開も面白かったのですが、やはり最後の展開が痛快で何度もその光景を思い浮かべながら1ヶ月を過ごしてます。何故か名探偵コナン少年探偵団の気持ちになった。(意外と少年探偵団が出る時は痛快なものが多いですよね。)映画化されてほしいな。

3.絶唱 湊かなえ
本をあまり読まない私はとりあえず有名な著者の本を選びます。
南の国トンガ(楽園)の描写がとても美しかったです。
阪神・淡路大震災が題材となっていてそこで起こったことの葛藤と戦う人々を描いた作品。4部後世になっているけど、最初の「楽園」という章から境遇が重たい。そんな重たいものが突拍子もなく書かれていた印象。315ページ一気に読めました。

4.夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦
3月の上旬。ここで四畳半神話大系にはまっていた頃の頃を思い出しました。設定は四畳半神話大系にかなり近い。馬鹿馬鹿しさや妄想を享受したいと思うと森見登美彦を読むのが手っ取り早く感じます。偽電気ブラン、火鍋、パンツ番長、緋鯉…いろいろツッコミどころの多いものですが恋路のために馬鹿らしく紆余曲折疾走するような主人公が面白い。馬鹿馬鹿しさに惹かれてのここからあと4冊森見登美彦の本を読みましたが、女の子の方の視点も書かれた本は他になかったように思いますがこの子も割と天然な子で面白かったですね。映画の特報見てると「ナカメ(なるべく彼女の目に止まる)作戦」というのが全面的に出ていますが意外と後ろの方に出てきましたね。

5.架空通貨 池井戸潤
森見登美彦を読んでいたら少し現実に近い本を読みたくなりました。
2003年に書かれてたもので最初書店で手に取った時は「仮想通貨」を想像していたのですが、その町だけに通用する紙幣のことを架空通貨と呼んでいます。池井戸潤ってTBS日曜劇場のイメージが私にはあるんですが、あのイメージで読むと良いと思います。「こんなに1教師が動き回るのか」と半沢直樹の時に思った感情が出てきてやっぱり熱血にひとつのことを取り組む人を描くのが上手いです。
下町ロケット、半沢直樹、陸王とはまた違って街全体の腐敗を描いているから規模が大きいですね。街が沈んでいく様を克明に書いた作品した。
商品券的なものの価値が下がるような話なので、安倍政権の「和牛券」とか聞いた時に真っ先にこの本を思い出しました。

6.旅猫リポート 有川ひろ
猫が好きな私がtwitterの猫に飽き足らず、猫を描いた本を読みたくなり手に取った本がコレでした。映画かもされているようで。
猫視点で書かれた物語で吾輩は猫であるを意識した最初が可愛らしい。最初の方はただただ新しい飼い主を探している人なのかなと思うのですが、猫なりの愛とやらを感じる良い本でしたね。ただちょっと若い子向けの本な気がしますね。

7.新版走れメロス他四扁
短編集で他に山月記とかを森見登美彦節にした本が載せられてて面白い。やっぱり森見節が光るのは走れメロスでした。詭弁論部が主人公だと本当に街全体が馬鹿なんですよね。

8.星を追う子ども 新海誠
なんだろう、本で読むとラピュタとラーメンズの「名は体を表す」を合わせた感じだった。実際に映画を見ると面白いんだろうなぁと思った。ほとんどセリフで読みやすすぎて2時間以内に全部読んだ。

9.夜行 森見登美彦
夜行という銅板の作品まつわる不思議な体験を話していく話。夜行と曙光の対のものを上手く描けていたように思う。
私は夜に読むと怖かったです。5ページごとに本を閉じてしまったので結局全部朝に読みました。

10.出会いなおし 森絵都
短編集で読みやすかったです。6章あります。
さっきも書きましたが、痛いほどその主人公に共感してしまうんですね。主婦の気持ちや同窓会に行った人の気持ちになれますね。短文で切ったりもう単語の羅列だったり趣向を凝らしているんですね。

11岩合光昭の世界ネコ歩き2 岩合光昭
ただただ可愛いです。個人的にはスペインの猫が可愛かったです。

12.世界でいちばん素敵な建築の教室
教室と書いているでもちろん建築法とかがこと細かく書かれているのですが、割と私は絵を書いていたので描きたい建造物を探してひたすら描き殴ってましたね。

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